櫻の森の満開の下

みなさんこんにちは。

今年は桜の花を長く美しく楽しめた気がします。

コロナの影響でお花見をする人もおらず、ここ京都の各名所も観光客がまばら。

その静けさが、花をより一層みやびに映し出してくれたのかもしれません。。。

哲学の道(2020/3/30):例年なら観光客でごったがえすはずですが…

2月中旬、京都市左京区の公園に植えさせていただいた枝垂れ桜も

みごとに花を咲かせてくれました。

サクラの植栽には本当に気を使います。

サクラは菌害に弱く、非常にデリケート。土を選びます。

この7mのシダレザクラを1本植えるのに2日がかりでした。

まずは地盤を掘削し土壌改良を行いました。

現状土は若干粘土質で湿りけが多く、また、コンクリートガラなどの建設廃材や

既存の衰弱した桜の根などもまざっておりましたので、大規模に交換することに。

新しい土は真砂土ベースに、牛糞堆肥、完熟バーク堆肥、ピートモス、パーライト、

それに燻炭などを丁寧に混ぜ合わせ、やわらかで水はけのよい土にしました。

ちなみに新しく入れた真砂土は約6㎥。

土の準備をする一方で桜の運搬も。

昨秋にチェックしておいた桜、年明けに関東から運んで京都市内にいったん仮植。

それをこの日に現場まで移動。

そして翌朝、植えつけ作業をおこないました。

植えるところの準備ができたら、13tラフターを使って桜を運びます。

ゆっくりと旋回し、重みで鉢がくずれないよう丁寧に運びます。

少し土を盛って高植えにさせて頂きました。

水ぎめ。たっぷりの水を根鉢にまわし、まわりの土としっかり密着させます。

空気の隙間ができていると根が乾燥し、衰弱の原因になってしまうからです。

また、このあたりには野生の鹿が頻繁に出没しますので、鹿の食害防止のネットを幹に設置。

景観上はイマイチですが、仕方ありません。

他にもソメイヨシノなども数本植えさせて頂き、無事終了。

2日がかりの一大作業。

大きな木を植えるには、私たち植える側もかなりのエネルギーを要します。

命を預かる、ということはそれだけ大変なことなのだなと改めて思います。

健やかに育ってほしいですね。

来年はより多くの方が、笑顔でこの桜を見上げてくださることを願って。

どんな時代(とき)でも

春になると必ず美しい花を咲かせてくれる桜

私たちを和ませてくれることに、心から感謝です。

<2020/4/13 “櫻の森の満開の下”>