こんな事務所で働きたい

長梅雨がすでに恋しくなるほど、暑い日々が続いていますね。

でも、今日は久しぶりに雨の日でした…。

いつもなら雨だと憂鬱になるのですが、植物にとって“恵みの雨”と思うと、

気持ちは晴れやかでした(^_^)

さて、先月完成したお庭をご紹介。

京都市南区にある勝田水道株式会社さんの事務所前庭です。

最初のご相談では、「花壇をつくってほしい」だったのですが…

勝田社長さんとお話を進めているうちに、

「事務所っぽくしたくないんですよね」という言葉にピンときました(笑)

「それなら思い切って木をたくさん植えましょう。」

こんなナチュラルな事務所前庭になりました(*^_^*)

さいしょ下見させていただいたとき、

木目調の入口扉と木の看板、そしてランプ調の照明が目に入り、

これに合うような景色にしたいと思ったのでした。

では、いつものように、施工ダイジェストを見ていきましょう。

ポーチは温かみのある切り石で演出することに…。

長さ1.8mの階段石を、チェーンブロックを使って据えていきます。

板石は角をエイジング加工し、他の古材と雰囲気を合わせました。

ちょっとしたひと手間が、美しい景色に繋がります。

植栽エリアと舗装エリアの縁切りはアンティーク耐火レンガを積みました。

少し凹凸感を出すように白目地を入れ、レトロで優しい雰囲気に仕上げていきます。

そして植栽。

西向きの庭ですので、夏場の直射に耐えられるような樹種をチョイス。

木と木が互いに空間を分け合っているかのように、動きを出して組み合わせていきます。

高木の足元には、カラーリーフ系の低木や宿根草を添えて。。。

舗装部分は、ただのコンクリートでは味気ないので…

白セメントを加えた三和土風の土間仕上げにしました。

時間の経過とともにより味わい深くなっていくことでしょう。

木々もまた、それぞれが空間を探しながら、日を求めながら、伸びていくことでしょう。

「なんか、ジブリっぽい雰囲気がいいわぁ」と社員さん。

出来立てのはずなのに、どこか懐かしく優しい。和でも洋でもない景色。

確かに、ジブリの世界観を感じるかもしれませんね(*’ω’*)

石とレンガと植栽が奏でるやさしい物語のお庭が、またひとつ生まれました。

<2021/8/3 “こんな事務所で働きたい”>

アンティーク&カントリー調のボーダーガーデン

今年の梅雨は本当に長いですね。
梅雨入りしたのが5月中旬。

五月晴れらしい好天の日々も少ないまま、もう7月になりましたが、

まだまだ梅雨の終わりは見えてきません💦

今回は、ちょうど梅雨入りしたころに完成した

お庭のリフォーム案件(滋賀県大津市K様邸)をご紹介します(*^▽^*)

ここのところよく使っているアンティーク耐火レンガに、

淡いパステル調のウッドフェンスを枠とした宿根草ガーデン。

もとはといえば…、大きくなりすぎたコニファーが並ぶこのお庭を、どうすれば素敵になるのか、というご相談。

一時期流行ったコニファー類。植えた時は可愛らしいのですが、

手入れをしないまま放置しているとエライことになっているパターン、

最近よく見ます。

ゴールドクレストやヨーロッパゴールドなどの西洋のコニファー類は、成長が早いうえに

根が浅いので、強風時に倒れるといったお話もよくあります。

定期的に手を入れて大きさをコントロールしていれば問題ないのですが…。

いずれにせよ、K様のお庭では、お隣の駐車場に細かい古葉が落ちてお掃除が大変、

といったこともあり、撤去させて頂くことにしました。

では代わりに何で目隠しをすべきか…??(*’ω’*)

既存のフェンスに沿って、アンティークレンガを積んでいきます。(雨の中…(^_^;))

ウッドフェンスも取り付けるため、既存のフェンス基礎にコア抜きし、アルミ支柱を立込みました。

段違いでレンガを積み、花壇に変化をつけていきます。

このアンティーク耐火レンガ、色や形がそれぞれ微妙に異なるため、

ひとつひとつよく吟味しながら、バランスよい色味で積んでいきます。

目地に白セメントを注入すれば、可愛さアップ💛

既存の門塀の色ともマッチして、とても自然な仕上がりになりました( *´艸`)

ウッドフェンスは、グラスグリーンとクリームホワイトをミックスさせた淡い色合いに。

アンティーク感を出すため、塗料を何回も重ねたりこすったり引っ張ったり…

板の角もすべて削り、摩耗感を演出しました。

フェンスを取り付けたら、植栽をしていきます。

アオダモ、ヤマボウシ(ウルフアイ)、ナツツバキなどを両端のアクセントに配置。

真ん中は、色とりどりのカラーリーフ系を含めた宿根草や低木類をふんだんに植えこみました。

駐車場からの様子。

玄関扉の優しい雰囲気とも合うウッドフェンスの色合いが、とても可愛いですね。

「とっても可愛くて大満足!」とK様。

花壇内の土中環境も配慮して整えていますので、お水さえきちんとあげてくだされば

きっと花木はすくすくと育つことでしょう。

これが、土中環境の整備状況です。

竹や枝葉を敷き、埋め込み、通気水脈の造作をおこなっています。

地面に降り注いだ雨やお客様の散水は、この枝葉や竹筒を伝って、地中そして根へと

ゆっくり浸透していくのです。

先日K様から送られてきたお写真です。

土が見えないほどにまで、下草が繁茂していますね!(ピンクのお花は矮性のガウラ)

ここまで茂ってくれれば、雑草が生える隙間もほとんどありませんし、

植物どうしが互いに影をつくりあい、根元への直射や根の乾燥を防いでくれますよね!

いろんなお花が咲くアンティークテイストなナチュラルガーデン(*^-^*)

こんなお庭はいかがでしょうか?

<2021/7/6 “アンティーク&カントリー調のボーダーガーデン”>

彩りのボーダーガーデン

最近アンティークレンガを使うお庭づくりが増えてきました。

石も素敵ですが、弊社で使うこのアンティークレンガは、

色味がナチュラルで赤赤しておらず、

景色になじみやすいのが人気の秘訣かもしれません。

新築のお宅では、ちょっと浮いてしまうかもしれませんが、

お庭のリフォームでは景色にフィットするように思います。

ひとつひとつ色も形も微妙に異なるところがまた素敵ですね。

耐火レンガですので、煤灰や釉薬などがついていたりするのもいい( *´艸`)

ウッドフェンスや枕木、そして植物との相性も抜群です♪

では、メイキングをダイジェストでご紹介。

お庭の片隅。植栽はされていたのですが、これといったアイスポットもなく、

雑草とともにフェイドアウトしていたかのような空間。

奥様がお花を愛で育てるところがあればいいな!とお話されておられたので、

お花のボーダーガーデンをご提案させて頂きました。

理想のイメージは、滋賀県の某お菓子屋さんのお庭だという(笑)

手前の芝生も張り替えるため、まずは表層を剥離する作業から始めました。

そして花壇と芝生のエリアを区画すべく、枕木やレンガをならべていきます。

アンティーク枕木。実際に鉄道に敷かれていたものです。

1本80kgくらいあるんですよ。これがまたなかなか重い💦

塀沿いにもレンガを積んでいきます。

これはウッドフェンスの柱がわりとなる飾り。

花壇と芝生との間にもレンガを敷きます。

花壇の手入れをする際の通路であり、芝生が花壇に入り込んでこないよう遮るためのものでもあります。

ウッドフェンスの制作。

定番のヒノキ板。もはや背後にブロック塀があるなんて思いもよりません♪

そしてメインディッシュの植栽。

まずは土中環境を整えなければいけません。

もともと地盤が固く、根が下へ伸びにくい土壌のため、

高木を植えるところの周囲を中心に縦穴や横溝を掘り、

空気や水の通り道をつくりました。

そして改良土を盛って地形に起伏をつくり、高木→中低木→下草の順に植えていきます。

大きなジューンベリーをボーダーのポイントとし、その周囲に低木を寄せていきます。

こうすることで木陰が形成されるため、半日陰の宿根草も育つことが可能になります。

宿根草を植え、表層にマルチングをしたら完成です!

木陰の半日陰ゾーンには、ホスタ、クリスマスローズ、ヒューケラ、ティアレラ、

アルケミラモリス、フッキソウ、宿根キンギョソウ、リシマキア、ゲラニウム、シレネなどを。

一見日当たりが良いほうが花咲きがよさそうなものもありますが、

夏の暑さで弱ってしまうものは一日中直射があたるのを避けたほうが良いのです。

このお庭の完成は5月中旬。

例年より早い梅雨入りが、植物たちの根付きに追い風となってくれることを願って (*^▽^*)✨

<2021/6/4 “彩りのボーダーガーデン”>

こもれびの花庭(庭花の実験的ガーデン)

年明けから合間を縫ってコツコツと手を加えてきた自宅の裏庭。

もともとウッドデッキ(杉材)があったのですが、

10年以上も経つとところどころ腐ってきたので、この際思い切って解体し…。

やりたいことをやり続けた4ヶ月のち、ようやく形になりました。

“木漏れ日の花庭”。

いわゆる「雑木の庭」というのは最近とても増えています。

私は山や森が好きなので、野山の風景を庭に表現するのはとても楽しいと思います。

でも、ここは「森」ではなくやっぱり「庭」。

「雑木の庭」といえども、日本の自然風景、いわゆる里山の風景、

というものを忠実に表現することに固執する必要はないのかな、

と最近は考えるようになりました。

「雑木の庭」のナチュラルな雰囲気を持ちつつも、

足元は四季を通して彩り豊かなお庭、というのも素敵だろうな~なんて考えながら…

まずは自邸でやってみるか、ということに。

ブラキカム”ブラスコ”、ゲラニウム”ビルウォーリス”、サギソウ、ロベリア、

シラーカンパニュラータ(ヒヤシンソイデス)、姫小菊、キランソウ、

ベロニカ”オックスフォードブルー”、”マダムマルシア”、”ミッフィーブルート”、

クリスマスローズ、ガーデンフクシア、エロディウム(ヒメフウロ)、

ギボウシ”ハルシオン”、”パトリオット”、フクロナデシコ、

そしてライラックなど…

いまは紫からピンクの色合いの宿根草や樹木が咲き誇っています。

また、アズキナシ、シラキ、ナツハゼ、カクミノスノキなどの雑木が茂る足元は、

少し穏やかな色合いで。

ここには、エビネ、ヒメスミレ、イカリソウ、オダマキ、ホウチャクソウ、セッコクなどが、

苔むす溶岩石のあいだから清楚に顔をのぞかせています。

一方、奥はレンガで花壇をこしらえ、思い切り花を楽しめるようにしました。

レンガは中国の古材。釉薬のような汚れがついていたりしてとても良い味わい。

床材は日本の古材板石とインド斑岩(フランドルポルフィード)。

ひとつひとつが形も大きさも微妙に異なるところがまた味わい深く素敵です。

花壇には、バラやクレマチスのほか、チューリップ、ジキタリス、その他

季節の宿根草を盛りだくさん仕込んでいます。

チューリップは原種系、変種系の球根を5~6種類ほど混ぜ合わせて寄せ植えしました。

花束のようなまとめ咲きが可愛らしいですよね。

そのほかにもこのお庭には、実験的につくってみたものがあります。

物置の背中をやんわり隠せればと、コッツウォール風の石積みを…。

でもこれ、実は石ではありません。

解体した真砂土舗装材の破片を積んでみたものです。

とあるお客様のお庭で解体した廃棄物。

“捨てればゴミ、使えば資源”。

アイデア次第で、こんなに美しく再利用することもできるんです。

…このネタ(真砂土舗装材の再利用)は、またどこかで使えそうです(*^^)v

車輪なんかを添えると、まさにソレっぽくなりますね(笑)

このように、ちょっとした構造物は、お庭の中の良いアクセントになり、

お庭全体の空間がぐっと引き締まります(*^-^*)

また、物置の足元には、オリジナルの板石を据えてみました。

ライン状の模様が入っているのわかるでしょうか。

もともとバーナー仕上げだった敷石を、叩きビシャン加工を施して

このような模様に仕上げてみたのでした。古材のような優しい円みを感じますね。

石の側面は機械で切削してあったのですが、角を取ってちょっと加工するだけで

使い込んだ感を演出することができます。

中国古材の黒い石臼とのコントラストがまた、良いアクセントになってますよね。

山石(チャート)の石だたみ。モルタルは一切使わず、土で決めています。

目地に苔や草花が繁茂していくことを期待して。

いろいろな要素をふんだんに盛り込んだ、“木漏れ日の花庭”。

まだまだ成長中ですが、これからも日々目が離せません。

きっとこれからも、少しずつ手を入れ続け

マイナーチェンジをし続けることでしょう(笑)

雑木と花の庭。木漏れ日の花庭。

四季の彩りと変化を感じるお庭。

こんなお庭にしてみた~い♪、とお考えの方、

庭花 niwahana landscapes kyoto まで

いつでもお気軽にご相談ください(^_^)

< 2020/4/26 “木漏れ日の花庭” >

花咲くこもれびガーデン

またひとつ、雑木と花の庭ができました(*^-^*)

大きな木は、建築を美しく見せてくれます。

そして足元には、色とりどりの宿根草。

日向が好きな花、半日陰が好きな花…。

それぞれの環境に合わせて、配植しました。

大きな木があれば、木陰ができ、こもれびの下で可憐に咲く花が育ちます。

もとのお庭は…

水はけが悪く、大雨のときは、庭がプール状態になってしまうほど…💦

お庭に植えてあるオリーブは、この硬い土に根を深く伸ばすことができず、

風で倒れてしまったことも。。。

そんな過酷な土壌条件の敷地に、

「家族が集い遊べる、花咲くお庭を。」とのご依頼を頂きました。

今回のポイントは土中環境の改善。

というわけで、地盤づくりにもっとも力を注がせて頂きました。

まずは掘削・開墾から。

掘ってみますと、表層10㎝ほどだけ真砂土を入れてあるだけで、

その下は、埋め立て建設残土と思われるガラや砕石、粘土の混じった地盤

だということがわかりました。

重機でないと掘れないほどの硬さ。

表層にしかオリーブの根が張っていないわけです。

悪い土を搬出処分したうえで、植栽箇所の土壌改良をします。

土壌改良に合わせて、通気水脈の構築をしました。

塀沿いに、空気と水が通る“道”をこしらえます。

縦穴は、深いところで80㎝以上。

道路と同じ高さまで掘りました。

縦穴には竹筒を、横溝にはいろんな太さの枝葉や石などを入れます。

これで雨水は表層だけに留まることはありません。

今年は桜の開花が早かったように、木々の芽吹きがかなり前倒し。

植栽を優先的にしなければなりません。

そんな理由から、塀沿いの通気水脈をつくった時点で植栽にかかりました。

南から西方向に、日よけとなるコナラ、シラカシなどの高木を植えます。

コナラの下でアオダモ、アオダモの下でドウダンツツジとブルーベリー、

シラカシの陰でサワフタギ、サワフタギの下でオスマンサスデラバイ…

高木・中木・低木の階層を考えながら配植しました。

真夏の気温上昇が激しい昨今、樹木が暑い夏をしのげるよう、

今まで以上に配慮・工夫が必要かなと思います。

森の中が真夏でも涼しいように、

木々を重ね合わせ、小さな森空間を作ることで

樹木から草花に至るまで、互いに助け合うことができるのです。

樹木植栽を終えたら、お庭の真ん中に家族の集えるスペースを造ります。

インターロッキング舗装。

インターロッキングブロックは、砕石と砂が下地ですので、雨水浸透構造の舗装材。

植物や地盤にも優しい構造ですね(*^-^*)

目地は珪砂といって、細かい砂を充填。

お子さまがお手伝いしてくださいましたよ(笑)

お砂場の砂よりもサラサラで目の細かい珪砂は、宝物のよう。

箒ではくと、幅3~5mmの目地に入り込んでいくのが面白かったようでした(^^)

樹木のあいだにも、通気水脈を張り巡らせます。

築山に降った雨や日々の散水を、表層だけで流してしまわないよう、

土の中に浸透させる仕組み。

水脈を造り終えたら、草花を植えます。

これもお子さまたちがお手伝いを♪

「ホタルブクロ?変な名前!」

「蛍を捕まえて入れておくと、光る袋みたいに見える花の形からついたんだよ」

「植物もみんな名前に意味があるんだ!」

学びながらの作業。

こうしてひとつひとつ、身近な自然に興味を持ってくれると嬉しいですね(*^-^*)

最後に、表層をマルチングします。

ふかふかの土をまぜまぜ。楽しそう♪

森でいう、いわゆる“A0層”となる部分。林床と同じ構造をつくってしまうのです。

バーク堆肥や落ち葉などを混ぜ合わせたものを、地表に敷きつめます。

これで雨水は、表層をじんわり染み込み、土中にゆっくり涵養されていきます。

保水性も浸透性も高い土壌ですので、まずは草花が生き生きとしてきます。

この写真は植栽後5日の様子。花も葉も生き生きとしてますね!!

また、塀沿いは地盤を上げた分、石を積み土留めとしました。

ちなみに、ほとんどが敷地内を掘った際に出てきた石。

実はこれ、土の中の見えない部分も積んでいます。

自然に崩れてかみ合わされたように。

石の合端に草木が生えてきたように。

無作為の作為。

こうして、土中の水と空気の流れを細かに考えながらつくったお庭が

出来上がりました!

ほら、もうこもれびができてますよ!

木々の青葉が覆い茂る日が待ち遠しいですね。

 ※2Fから見下ろした角度のお写真は、お客様がご提供くださいました。ありがとうございます!!

  また、プライバシーの関係上、一部の写真で、背景にモザイクをかけております。ご了承ください。

<2021/4/3 “花咲くこもれびガーデン”>

アンティークレンガで、お洒落かわいい玄関前に。

みなさまこんにちは(^^♪
今年はかなり早い桜の開花が列島各地から聞こえてきてますね。

京都でも、本日3/16開花したようです。例年より12日も早く!!

桜が咲くとうれしくなりますが、

これだけ季節がずれるとちょっと考えさせられますね…。

他の木々の芽吹きも、今年はとても早そう。

樹木の移植は3月は適期なのですが、それは芽吹く前だから。

毎年、桜の開花をひとつの目安にして

みなさまのお庭への植栽スケジュールを組んでいる私。

今年はちょっと焦り気味です(>_<;)

さて、先月完成した玄関前のリフォーム案件をご紹介します。

アンティークレンガをふんだんに用いたオープンファサード。

アオダモをシンボルに、その周りを低木や宿根草を立体的に配し、

華やかに彩りました。

玄関横の駐車場もレンガ敷で統一し、空間に広がりをもたせました。

大小さまざまな色形のアンティークレンガが、小気味よいリズムを刻みます♪

作業前から振り返ってみますね。

もとはこのような外構でした。

御影石調タイルの塀に、黒い鉄製の門扉&跳ね上げ式駐車場ゲート。

なんといっても跳ね上げ式ゲートは、車高のある車を入れることができません。

セダンタイプが主流だった40年ほど前の規格なので、なおさら低いのです。

しかもゲートの柱の位置が階段の正面にあり、ポストの出し入れ口とも近接して

何とも使いにくい設計だったのでした…(^_^;)

まずはこれらすべてを解体。

ひたすら斫(はつ)ります。

見えない部分に結構大きな塊の基礎コンクリートがあるので、見た目以上に大変。

駐車場の土間コンも斫り…、

ようやく“壊す”から“造る”ほうに向かえたのは、工事5日目のこと💦

駐車場にレンガを据えていきます。

今回使用したのは、中国産のアンティーク耐火レンガ。

オレンジからクリームの色ムラが何とも言えない味わいを出しています。

玄関前には、景色のアクセントに塀を積んでいきます。

植栽花壇のあたりには、ちょっとしたレンガステップをランダムにつくりました。

階段は、お客様ご希望のアール形状に。

そして上部には、六角形のハニカム・テラコッタ(ベルギー産)をならべました。

うん、お洒落で個性的な玄関前になってきましたね ( *´艸`)ウフ

玄関ドア横の柱の下部にもレンガを張り、景色の連続性を演出。

これで建物へとスムースな“流れ”ができてきますね。

柱にちょっとレンガが入るだけで、雰囲気がガラッと変わります。

お庭って、こういう小さなポイントが景色を引き締めることに繋がったりするんですよ!

勝手口方向には木製の扉(ヒノキ板製)を新調。

また、物置スペースの目隠しとして、ちょっとウッドフェンスを。

木製扉は、数種類の塗料を重ね塗りし、「時間の経過」を演出してみました。

アンティーク感あふれる通路になりましたよ。

そして最後に、魔法の調味料を(*^▽^*)   …そう、植栽です。

アンティークレンガがいくら温かみのある素材だとしても、

植物が入ると入らないとでは、その違いは雲泥の差ですね(*^-^*)

樹々の緑が、レンガの優しいオレンジ色をさらに味わい深く見せてくれます。

(緑のポストも効いてますケド…笑)

手前の植栽帯に植えさせて頂いたヤマモミジと、玄関前のアオダモが

互いに呼応し、奥行きのある景色になりました。

北向きになるこの玄関前。

足もとには、バラ、クレマチス、ドウダンツツジをはじめ、

リシマキア、ブラキカム、ベロニカオックスフォード、マーガレット、ホスタ、

クリスマスローズ、ツルハナシノブ(這性フロックス)、シレネ、アジュガ、

キチジョウソウ、フッキソウ、エロディウム、ヒューケラ、エビネなど

半日陰にも強い宿根草をふんだんに入れました。

新緑の季節が楽しみですね~(#^^#)

想像力をかきたてられる、素敵な空間づくりをさせて頂き、ありがとうございました。

<2021/3/16 “アンティークレンガで、お洒落かわいい玄関前に”>

ちょっとしたスペースも、素敵なプライベートガーデンに。

寒いですね…。

ここ数年暖冬が続いてましたから、この寒さは身にこたえます。

子供のころから冷え性の私…、

今シーズンは年明けを待たずして足がしもやけになりました(苦笑)💦

最近購入した、ユニクロのヒートテック靴下は結構温かく重宝しています!

さて、先月上旬にリフォームさせて頂いたお庭をご紹介します。

今回施工させて頂いたのは、建物の裏側の細長い空間で、

狭いところは幅50㎝ほどしかありません。

既存のフェンス沿いにウッドフェンスを設置し、室内からの目線を遮断。

歩くところと植栽エリアを石積みで区切ってやわらかな景色とし、

四季を通して彩りのあるカラーリーフ植物をふんだんに取り入れた

ローメンテナンスで明るいプライベートガーデンにさせて頂きました。

もとはこんな感じ…

敷地外周には、レッドロビン(カナメモチ)とキンモクセイなどの生垣があり、

足もとは砂利で覆われていて、草引きも大変とのことでした。

まずは生垣を撤去。

とはいっても、すべて撤去はせず、使えるものは移植をして残します。

ご夫婦が以前住んでいたお宅から持ってこられたという大きなキンモクセイ、

彩りの美しいベニバナトキワマンサク、常緑ヤマボウシ、センリョウなどは

残すことにいたしました(*^-^*)

外周の既存アイアンフェンス沿いに、新たにウッドフェンスを取り付けていきます。

ところどころに幅の異なる板を挟み込み、ちょっとオシャレな雰囲気に。

弊社定番の京都産ヒノキを使って加工・制作しました。

植栽エリアに石をならべていきます。

この石をどう並べるのかによって、お庭の景色が決まるといっても過言ではありません。

コンクリート土間の正面のみ、石積み(腰積み)としGLに変化を出しました。

お庭は、高低差があるほうが、景色に奥行きや動きが出るように思います♪

そして植栽。

腰積みにオーバーレイするようなグランドカバープランツをふんだんに…。

アンソニーパーカーセージ、サルビア・ゴールデンデリシャス、

アベリア・カレイドスコープ、セイヨウイワナンテン・レインボー、

バコパ・エンジェルリング、ヒューケラ、フイリヤブラン(リリオペ)、

宿根イベリス、ブラキカム、キチジョウソウ、トキワイカリソウなど…

宿根草・山野草をメインに、和洋ミックスしていろいろ植えさせていただきました。

砂利敷きのエリアは、固まる土舗装で雑草対策を。

砂利敷きよりも歩きやすくて、しかも雑草が生えないので一年中らくちんですね。

草は生えませんが、雨はちゃんと地下浸透しますので、植物にもやさしい。

これで、見た目もスッキリ美しい、

ローメンテナンスガーデンが出来上がりましたよ(*^▽^*)

「こんなにお庭らしくなったのは初めて♪」とお客さま。

喜んでいただけて私も大変うれしくなりました。

ありがとうございました!!

用と景、どちらも兼ね備えた空間演出は当社にお任せください。

面積の大小は問いません。

庭花 niwahana landscapes kyoto まで、

お気軽にご相談くださいませ (^_^)

<2021/1/10 “ちょっとしたスペースでも、素敵なプライベートガーデンに。”>

2021 謹賀新年 *°˖.✧◝.♥.◜✧.˖°*

皆さま、新年あけましておめでとうございます!

コロナで始まりコロナで終わった2020年。

誰もが予測不能な一年でしたが、そのコロナはまだまだ終息の兆しを見せてくれません。

自分の身は自分で守るしかないと強く思う毎日です。

そんな昨年でしたが、緊急事態宣言のさなかは別として、

それ以降は、おかげさまでお庭の仕事はとぎれることなく続けることができました。

お声がけくださった皆様には、本当に感謝です。ありがとうございます。

お客様のお話をお聞きしてますと、

「自宅にいるからこそお庭の緑に癒された。」

「お庭を見る時間が増え、お庭をきれいにしたくなった。」

「お庭の草花に触れていると、心が落ち着いた。」

そんな言葉が多かったように思います。

世の中が混沌とし不安になればなるほど、人は何かに心の癒しを求めます。

お庭というのは、住む人の心を癒す大事な空間でもあるのですね。

改めてそう感じた一年でした。

四季の美しい森の国ニッポンに育った私たちのDNAには、

無意識に緑や自然を求める感情が刻まれているのだと思います。

そんな皆様の、庭への愛情や想いを大切に、

庭花 niwahana landscapes kyoto は今年も、

ともに寄り添い、ともに考えていきたい。

そう思っております。

時代は川のように流れ過ぎるもの。

決して同じところには留まることはありません。

今年は、さらなる飛躍を目指し、

庭・ニワ・niwaというものを、より多角的多面的にとらえ、

新しいことにも挑戦し続けていきたいと思っております。

よりフレキシブルに、よりリズミカルに。

  「時代に流されずに、時代に乗る」

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

~お庭の数だけ、大切な物語がある~

庭花 niwahana landscapes kyoto

ナチュラルスタイルガーデナー: 吉野ひろき

京都市左京区、お庭のリフォーム(改修)、雑木の庭づくり、花の庭づくり、お庭の手入れ、

植栽、外構・エクステリア工事、石仕事(石張り・石積み)など、お庭のことなら庭花まで。

TEL/FAX 075-204-1893

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https://niwahana-kyoto.com

instagram:  @niwa87saku39

<2021/1/2  “2021 謹賀新年*°˖.✧◝.♥.◜✧.˖°*”>

雑木と花のエントランスガーデン

みなさんこんにちは(*^▽^*)

朝晩の冷え込みも厳しくなり、すっかり秋も深まってまいりましたね。

今月上旬、新しいお庭がまたひとつ完成いたしました。

雑木と花のエントランスガーデン。

駐車場から玄関へのアプローチを、“庭”としてとらえ、

明るく彩り豊かで、柔らかいスペースを表現・演出させて頂きました。

入口の景色の核となるアオダモやジューンベリー、ヤマモミジなど

高木類は、どれも落葉樹。

夏は緑陰をつくり涼しげな玄関前を、

そして冬は枝と枝の隙間から、あたたかな日差しを降り注いでくれることでしょう。

大きな白い壁は、まるで自然の表情を映し出すスクリーンのよう。

足もとには、たくさんの宿根草を植え、四季を通して華やかな林床を演出しました。

木漏れ日の下で、色とりどりのお花たちが次々と可愛い笑顔を

見せてくれることでしょうね。

アジュガ、リシマキア、ホスタ、アキシラリスなどのカラーリーフや、

ブラキカム、サポナリア、リクニス、ゲラニウム、フォプシスなどのグランドカバー

をふんだんに植えこみました。いろんな球根類も仕込んであります。

来年の春がとっても楽しみ(*^-^*)~♪♪♪

ところどころに積んだアンティークレンガ。

景色のアクセントとして効いています!

玄関の奥のアプローチ。

コンクリート枕木のステッピングと、粒のおおきいサイズのウッドチップが

味わい深い雰囲気となっています。

*************

以下に、施工中の様子をダイジェストで紹介します。

もともと直線的に敷いてあったインターロッキング。(UNISON カッシア)

この直線に沿って植栽するだけでは味気ありませんので、

インターロッキングを外すために基礎コンクリートまではつり、ランダムに据え直しました。

エントランス沿いは、ブロックを1段積み増しし、

木目調のアルミフェンス(YKKap ルシアス)を取り付けました。

なお、強風時の倒壊の防止のため、

ブロック塀に控え壁を取り付けたほうが安心と判断。

普通のコンクリートブロックでは味気ないので、

アンティークレンガを使わせていただきました。

レンガは白セメントラフ仕上げで積み、アンティーク感を演出。

景観的にも用途的にも目障りなもの(控え)を

逆に目立たせてアクセントに。

発想の転換です!!

玄関から奥庭へと歩むステッピング沿いは、

下地に固まる土舗装を施しました。

これで、雑草の繁茂はかなり防ぐことができます。

植栽エリアを限定することで、年月が経過しても

メリハリのある庭空間を保つことが可能ですね。

固まる土舗装

・・・これは雨水は浸透しますが、草は生えない

という優れもの。

今回のようにウッドチップ(や砂利など)の下地として使えますし、

もちろんそのまま園路の舗装材としても使えます。

アイデア次第では、いろんなシチュエーションで使うことが

できるかと思います。

植栽は、本当に楽しみながらやらせて頂きました(*^-^*)

予定より多めの花苗を用意し、現場の状況に合わせながらあれこれ配置を考えます。

たくさんのポット苗をならべ、配植を考えます。

眺めているだけで口角が上がりますよね… ♪( *´艸`)♪

お客様はホスタ(ギボウシ)がお好きとおっしゃっておりましたので

ホスタだけでも10種類ほど準備させて頂きました。

ブルーマンモス、サガエ、オレンジママレード、ステンドグラス、

サンパワー、オータムフロスト、リーガルスプレンターなどなど…

ホスタは冬場は上部(葉)がなくなりますが、

それ以外の季節は、放射状に柔らかく広げた葉が

グランドカバーのアクセントとして

とても良い存在感を出してくれます。

特に、ブルーマンモスのように大型種のものは、インパクト大。

また、パトリオット、サガエ、オータムフロストのような

明瞭な斑入りの葉も、とても素敵なアクセントになりますね。

今回のお庭のリフォームは、

いつも以上に発想力を柔軟にして取り組ませて頂きました。

外構エクステリア工事というと、

どうしても規格通りにやらねばならない

と考えてしまいがちですが、

お庭として考えればアレンジは無限大に可能なのですよね。

全面的に信頼をしてお任せくださったお客さまには

心より感謝いたします。

本当にありがとうございました。

お庭はできた時がオワリではなくハジマリです。

来春に草花たちが動きだすのを楽しみにしております。

これからもどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

<2020/11/24 “雑木と花のエントランスガーデン”>

お庭の解体・外構リフォーム

こんにちは。

このブログもずいぶんご無沙汰となってしまいました💦

(日々のガーデナー日記はinstagramをご覧ください🌼)

秋もすっかり深まり、あたりは少しずつ色づき、

もう冬の気配すらしてきましたね。

この夏にやらせて頂いた、お庭の解体・外構リフォーム工事

をご紹介します。

「お庭がなくなり、駐車場に…」

こう聞くとなんだか寂しい感じもしますが。

お庭があっても使わなければ意味がありませんから、

使わないのであれば駐車場などになるほうが空間利用方法としては

有意義であるかなとも思います。

まずはブロック塀とエントランスの解体。

「僕らは何屋さんなんだろう?」そんなことを言いながら…

炎天下、ひたすら破壊するのでした…(^_^;)

ひと昔前のブロック塀は、鉄筋がつるつるの丸棒を使っていたり

中にモルタルがしっかり入っていなかったりしますので、

最近のものよりも解体はしやすかったかもしれません。

庭石や敷石も撤去。

そして、駐車場のスペースを確保すべく

地形をつくっていきます。

周囲を新たにブロックで囲い…

裏からの土圧を考慮し、鉄筋を多めに入れました。

(通常800㎜ピッチですが、今回は400㎜ピッチ)

生コンの打設です。

8月末の猛暑日。

乾きが早く、かなり焦りましたが…。

今回のリフォームで、門柱も新しく建て、

カーポートは既存のものを移設させて頂きました。

最近はおしゃれな化粧ブロックもいっぱいありますので、

単なるブロック積の門柱でも上品な雰囲気になりますよ。

奥に残った少しの庭スペースは、防草シートと砂利敷設。

これなら雑草の心配もずいぶん軽減されます(^_^)

念のため記しておきますが、防草シート(今回使用はプランテックス240BB)は

砂利下に敷設しておけば紫外線劣化はほとんどないですが、

踏み入ることが多いところでは摩耗により破ける可能性はあります。

また、シートの周囲(ブロックや建物などとの隙間)やシートとシートの継ぎ目

などからは草が生えてくることもあります。

また、シートの上にまいた砂利の中にも雑草の種子は落ちますので

それが大きくなってくることもあります。

防草シートをすれば、絶対に草が生えないわけではないことを

ご理解くださいね。

今回、“庭花”にしては珍しく、花や緑のないお庭工事をさせて頂きました。

でも、どんな形であっても、より使いやすく生活に潤いが出ることが

リフォームの一番の意義。

完成した時、「すごく広くなったわ!」

と喜んでくださったお客様の笑顔をみて、関わらせて頂いてよかったなと

素直に思いました。

ありがとうございました(*^-^*)

庭花 niwahana landscapes kyoto では、

こうしたお庭の解体・外構リフォーム工事もやっております。

ご検討中の方、お気軽にご相談ください。

<2020/10/28 お庭の解体・外構リフォーム>

京町家に、令和の風を。

梅雨が明けたと思ったら、猛暑酷暑の日々。

自然はなんて厳しいのでしょうか。

さて、先々月から先月(になってしまいましたが…(-_-;))手掛けさせて頂いた

和庭のリフォームをご紹介します。

灯篭や手水鉢などは、既存のものを活用。くねったマツの樹形が印象的です。

昭和の中期頃(推定)につくられた京町家の中庭。

少しの間誰も住まわれていなかったこともあり、ずいぶんと荒れていました。

灯篭や手水鉢などは上品なものがあったので、

メス入れをすれば絶対に良くなる、そう確信に似た思いがあり、

今回のリフォームを喜んでお引き受けさせて頂きました。

まずは不要な草木を抜き、傾いた石を起こしていきます。

新しく縁側風のウッドデッキができますので、

お庭全体のバランスを見ながら、飛び石やつくばいの位置を移設します。

こうした石の移動は、2人いるからこそできる力仕事。
昔の飛び石って結構分厚くて、見えているのは氷山の一角。掘り起こしてみてびっくりすること多々あり(笑)

下り蹲(つくばい)は、くねったマツのすぐ下までセットバック。

手水鉢を囲む石組みも、丁寧に作り直しました。

風格が出ました。

手水鉢は、手前に水がこぼれるよう、少し手前へかしげて据え付けるのが基本です。

通路は、飛び石の移設だけでは面白くありませんので、あいだに延段をはさんで、

デザイン性を持たせ…。

飛び石の流れ(ライン)を残しながら、細かい川石を敷きつめた延段をつくります。

梅雨時でしたので、ブルーシートで屋根養生をおこない、その下で作業。

シートの下は蒸し暑く、汗だくです。

今年の長梅雨には本当に悩まされました…(>_<)💦

そして植栽。

ヤマモミジ、ドウダンツツジや足もとに山野草などを新たに入れました。

お庭のスペースを考えながら、見合った樹形の木を選んできます。

飛び石周りは砂利を敷き詰めるのですが、今回、

雑草対策として砂利下に固まる土舗装をさせて頂きました。

「ガンコマサ」という商品。

これは硬化剤の入った真砂土でして、

コテで均一に敷均し、よく転圧して散水すれば固まる、という資材。

雨水は地下浸透するのに草は生えない、という素晴らしいモノなのです。

ローメンテナンスのお庭には必須かもしれませんね。

そして完成です!

上品な灯篭と個性的な樹形の松、そして蹲、延段がとても印象的なお庭になりました。

縁側風のウッドデッキに合わせた紀伊青石の沓脱石が効いています。

足元はカラーリーフ系の下草を入れて明るい雰囲気に。

アベリアホープレイズ、アサギリソウ、ヒューケラ、ウェストリンギア、ギボウシ、

セイヨウイワナンテン“レインボー”、アジュガなど。

明るい下草や砂利を入れることで、和庭の古臭さを払しょく。

令和の新しい風を感じる中庭になりました。

ローメンテナンス、四季感、快適性、癒し、彩り、可愛さ、オシャレ…

京町家の中庭ですが、もはや求められる価値観は時代とともに変わってきています。

京都らしさを損なうことなく、時代に即した表現をし続ける。

これからもきっと、私たちガーデナーに求められてくることでしょう。

素晴らしい機会を、ありがとうございました。

<2020/8/15 “京町家に令和の風を”>

生垣からフェンスへ、リフレッシュ♪

雨が続きます。

庭仕事は基本的に屋外作業ですから、

ここまで雨が続くとスケジュールのやりくりが大変悩ましいところです…(>_< ;)。

さて今回は、生垣をフェンスにリフォームさせて頂いた事例をご紹介させて頂きます。

このように、外周に木目調のアルミフェンスを設置させて頂きました。

YKKapさんのルシアスF04型。

木目調のフェンスはちょっとお高いイメージがありますが、

このルシアスF04型は、表側だけが木目調なのでリーズナブルでオススメです。

(裏面(家側)は枠と同色の黒のアルミ。

木目の色は4色、枠は黒とシルバーの2色から選べます。)

もともとこのお宅は、レイランディーとシマトネリコが

ワサワサと道路にせり出すように生えていました。

お客様自らお手入れをされておられたようですが、

年々大きく成長して手に負えなくなり、1Fのお部屋が暗くなってきてしまったため、

この際ですからスッキリとリフレッシュしたい、とのご希望。

当初はすべて伐採の予定だったのですが、お話を進めていくうちに

せっかく生きているのですから、すべて伐ってしまうのは忍びない…

という気持ちが芽生えてこられたようです。

そこで、どっしりと根付いているものを景色のポイントにして、

何本か残すことになりました。

(お客様のご配慮で、伐採前に御神酒を注がせて頂きました。)

残すものは、フェンスの仕上がりの高さを想定し、

フェンスに当たる横枝のみを切り落としていきます。

剪定と伐採が終わりましたら、まずはフェンスの基礎になるブロックを1段積み増し。

既存のブロック塀とは、しっかり鉄筋で固定します。

そしてフェンスの支柱を立て込んでいきます。

フェンスの延長に合わせて、どこに支柱を立込めばバランス良いか、

位置を計算して検討するのも楽しいんですよ(*^-^*)v

途中何度も雨が降ってきてバタバタしましたが、なんとかセメント仕事も無事完了。

翌日、フェンスを取り付けていきました。

アルミフェンスの切り詰め。

これがなかなかの難作業。

神経を研ぎ澄まして慎重に行います。

集中力を切らすとケガしますから💦

あとは組み立てていけば完了です。

両側を切り詰めて、対照的なバランスにしてみました。

適度に樹木も残っていますので、夏場は西日を遮り、

木漏れ日が注ぎ、さわやかな風も通るようになることでしょう。

フェンスとフェンスのあいだの開口部分には、ソヨゴと南天が生えています。

全部フェンスでつなげてしまわずに、植栽でワンクッション置くのも良いものですね。

レイランディーやシマトネリコは、今後少しずつ美しい形に仕立てていければと

思います。

生活スタイルに合わせた緑の量って大切なことかもしれません。

お客様の生活スタイルやご要望に応じた

お庭・外構の快適なカタチをご提案させて頂きますので、

リフォーム・リフレッシュをお考えの方、お気軽にご相談くださいね。

(ご相談、お見積はいつでも無料です。)

Refresh Your Garden   ~あなたのお庭に、癒しと彩りを~

庭花 niwahana landscapes kyoto 

代表: 吉野 ひろき

<2020/7/13 “生垣からフェンスへ、リフレッシュ♪”>

軽井沢、森の中の花庭が完成!

気がつけば2ヶ月近くブログを更新しておりませんでした…(^ ^;)

最近はインスタグラムのほうへの投稿が多く、

こちらが若干おろそかになっておりますm(_ _)m💦

昨年秋から手掛けさせていただいてました長野県軽井沢町の案件、

S様邸のお庭 “森の中の花庭” が暫定で完成しました。

当初は4月に最終の植栽にお伺いする予定でしたが、

コロナによる緊急事態宣言のために5月後半に延期。

それでもお客様のご要望にお応えして、

夏が来る前になんとか形にすることができました。

↑ 西洋シャクナゲ(アンナローズウィットニー)の濃桃色がとってもまばゆい家屋前(*^▽^*)

パラソルの下のチェアに座ったSさん、できあがったお庭をぐるりと眺め、

「どこのお庭に似ていると思われます?」

でも、「う~ん」と唸ったきり何も答えられなかった私。

沈黙を破るようにSさん、

「ロサンゼルス郊外のお庭みたいなのよね…」

「デッキテラスのある平屋の足元に、ボリュームある草木が植えられ、

その前に青い芝生が広がるの。」

目を細めて、嬉しそうにそう話すのでした。

ロサンゼルスに行ったことのない私には、答えられるわけのない質問でしたが、

そう言われて、なんだかうれしくなったことは確かです。

↑ 玄関アプローチ入口のようす
↑ アプローチの両側には、現場から出た浅間山の溶岩石を配し、雑木とたくさんの宿根草や花木を植えました。
敷地の中央はバラと宿根草のエリア。石と枕木をランダムに敷いた園路が、やわらかい印象を与えてくれます。

庭づくりを振り返ってみます。

まだ雪の残る3月下旬。

まずは土壌改良と高木植栽に伺いました。

標高1000m、3月下旬はまだまだ冬。

もともとミズナラとカラマツを主体とした林。

そこに、ツリバナ、マユミ、ヤチダモ、オオヤマザクラ

などの落葉広葉樹が混ざる針広混交林。

樹の本数は多いものの、樹種の多様性はそれほど高くはありません。

そこで今回植えさせて頂いたのは、この敷地には生えていない落葉広葉樹。

ヒメシャラ、ナツツバキ、コハウチワカエデ、

ドウダンツツジ、ヤマモミジ、イロハモミジ、

ウラジロノキ、ソヨゴ(常緑)などの雑木の類。

重機を使って掘削し、植栽用の黒土を補充してから植えていきました。

今回搬入した黒土は約18立米。2tダンプで9台分。

3月はこれでいったん終了。そして5月。

石だたみ・枕木園路の制作、藤棚の制作、

アジサイやシャクナゲなどの低木類、バラ、宿根草、地被類の植栽など

細かな作業をしに伺いました。

石と枕木園路、バラアーチの設置状況

敷地の中央には、石と枕木を使って園路をこしらえ、

その周囲にバラと宿根草を植えていきました。

今回植えたバラは、

クイーン・オブ・スエーデン(薄いピンク)

L.D.ブレスウェイト(深紅)

プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント(ピンク)

デス・デモーナ(白)

シャーロット・オースチン(黄色)

レディ・エマ・ハミルトン(オレンジ)

アンジェラ(濃桃)

など。

比較的耐寒性があるといわれるデヴィッド・オースチン傑出の

イングリッシュローズを中心に選びました。

苗のチョイスには、長野県坂城町のTHE ROSE SHOP(長野ローズ)さんの

竹内優人専務取締役が相談にのってくださりました。

とても気さくな方で、バラのことを色々教えてくださり大変勉強になりました。

私はふだん牛糞堆肥を使うことは多いのですが、

長野ローズさんは馬糞堆肥を推奨されているとのこと。

牛に比べ馬は胃が発達していないので、糞に素材が残存しており

そのため緩効性が高いとのこと。なるほどね~!

早速使わせていただきましたよ。

バラ苗の出荷三昧でお忙しいところ、快く引きうけてくださったこと、

心より感謝しております。

バラの植付状況。手前の花は、長野ローズさん産出の「琥珀」。奥の木はオウゴンマサキ。

バラと宿根草のガーデンは、定期的かつ細やかな手入れが必要です。

現在は、Sさんとお手伝いさんが手分けしてお世話をしていますが、

秋には、再度私もお伺いし、細やかに手を入れさせて頂こうと考えております。

まだまだ宿根草も足りませんので、

定期的に株を追加する、入れ替えるなどのお世話も

必要になってくるかと思っております。

憧れであり目標の一人である「上野ファーム」上野砂由紀さんの

書籍やSNSをバイブルに、

フラワーガーデンに関する技術を高めていきたいです!(笑)

ヒノキ材で制作したオリジナルの藤棚。

お庭は造り上げた時が「オワリ」ではなく「ハジマリ」。

このお庭の無限の可能性を、我ながら楽しみにしております!!(*^-^*)

みなさま、これからもどうぞよろしくお願いいたします(*^-^*)

<2020/6/18 “軽井沢、森の中の花庭が完成!”>

櫻の森の満開の下

みなさんこんにちは。

今年は桜の花を長く美しく楽しめた気がします。

コロナの影響でお花見をする人もおらず、ここ京都の各名所も観光客がまばら。

その静けさが、花をより一層みやびに映し出してくれたのかもしれません。。。

哲学の道(2020/3/30):例年なら観光客でごったがえすはずですが…

2月中旬、京都市左京区の公園に植えさせていただいた枝垂れ桜も

みごとに花を咲かせてくれました。

サクラの植栽には本当に気を使います。

サクラは菌害に弱く、非常にデリケート。土を選びます。

この7mのシダレザクラを1本植えるのに2日がかりでした。

まずは地盤を掘削し土壌改良を行いました。

現状土は若干粘土質で湿りけが多く、また、コンクリートガラなどの建設廃材や

既存の衰弱した桜の根などもまざっておりましたので、大規模に交換することに。

新しい土は真砂土ベースに、牛糞堆肥、完熟バーク堆肥、ピートモス、パーライト、

それに燻炭などを丁寧に混ぜ合わせ、やわらかで水はけのよい土にしました。

ちなみに新しく入れた真砂土は約6㎥。

土の準備をする一方で桜の運搬も。

昨秋にチェックしておいた桜、年明けに関東から運んで京都市内にいったん仮植。

それをこの日に現場まで移動。

そして翌朝、植えつけ作業をおこないました。

植えるところの準備ができたら、13tラフターを使って桜を運びます。

ゆっくりと旋回し、重みで鉢がくずれないよう丁寧に運びます。

少し土を盛って高植えにさせて頂きました。

水ぎめ。たっぷりの水を根鉢にまわし、まわりの土としっかり密着させます。

空気の隙間ができていると根が乾燥し、衰弱の原因になってしまうからです。

また、このあたりには野生の鹿が頻繁に出没しますので、鹿の食害防止のネットを幹に設置。

景観上はイマイチですが、仕方ありません。

他にもソメイヨシノなども数本植えさせて頂き、無事終了。

2日がかりの一大作業。

大きな木を植えるには、私たち植える側もかなりのエネルギーを要します。

命を預かる、ということはそれだけ大変なことなのだなと改めて思います。

健やかに育ってほしいですね。

来年はより多くの方が、笑顔でこの桜を見上げてくださることを願って。

どんな時代(とき)でも

春になると必ず美しい花を咲かせてくれる桜

私たちを和ませてくれることに、心から感謝です。

<2020/4/13 “櫻の森の満開の下”>

花の石庭

日本庭園といえば、石組みに苔、砂利、竹垣など、

色の少ないモノトーンな世界が一般的。

今回は、そんな日本庭園を、

少しモダン、かつカラフルにリフォームしてみました。

滝石組のあいだに花壇(*^-^*)🌼

なんだか素敵じゃありません?

もともとは、水も流れる立派な滝石組に、

レンギョウ、センリョウ、北山杉、ナンテンなどの樹木がありました。

これではせっかくの滝石組も見えません。。。

草取りも年々しんどくなってきているし、お庭の起伏が多すぎて歩きにくいの…

とのこと。

「承知いたしました!」 (`・ω・´) ~°˖✧.*”✧.˖°✨

まずは草木を含めた表層を撤去。

土も搬出し、なるべくフラットなお庭をめざします。

大きな景石は、すべて滝石組のあたりにまとめて…。

100kgを超えるような大きな石は、

チェーンブロックという道具を使って動かします。

これなら微妙な位置にも的確に配置することができます。

ちなみにこのチェーンブロックは、最大1tまで動かせるタイプ。

ずいぶんとまとまってきましたよ。形が見えてきました!

滝石組以外のところは平たんに均してよく転圧し…、

そして下地には防草シートを敷設。

仕上げに砂利を敷きます。

うん、これでずいぶんフラットなエリアができましたよ!!

お次は塀沿い。竹垣を設置していきます。

既存のブロック塀にアルミ製の柱を固定し、

そこに塩ビ製の竹垣パネルを張っていきます。

最近の竹垣パネルは、実に精巧にできています。

竹の節のふくらみや陰影まで超リアル!

あとは染縄で化粧し、お花を植えたら完成(*^▽^*)

白花ジンチョウゲ、ナンテン、宿根イベリス、ローダンセマム、コプロスマ、

セイヨウイワナンテン(アキシラリス)、アルストロメリアなど。

また、滝石組の麓の花壇には、ラナンキュラス、ユリオプスデージー、

オステオスペルマム、クリスマスローズなど。

石組みのいかつい雰囲気を緩和させ、優しいお庭になりました。

柔と剛を感じる、“花の石庭”。

お庭内に2か所ある花壇では、季節ごとに植え替えを楽しむこともできますよ。

また、石の上に鉢植えなどを置いてみるのも楽しいかもしれませんね。

世界規模の大流行、COVID19。本当に大変な世の中となってしまいました。

一日も早く収束し、平穏な日々が来ますように。

心から願う毎日です。

<2020/3/28 “花の石庭”>

使いやすさが一番

こんにちは。

コロナウィルスの流行、世界規模で大変な問題となっております。

小中学校も休校になり、長い春休みになっていますね…。

生活物資の不足もさることながら、社会経済にも大打撃を与えつつあるこの事態。

何となく不安な日々を送っておりますが…。

まずは規則正しい食生活と十分な睡眠。

人混みには不要には行かない。

できることを確実にして、自分の身は自分で守るしかない、と思う今日この頃です。

さて、今日は玄関前のリフォームのお話。

お庭や植物が身の回りにあると、日々の生活に癒しや彩りがうまれますが、

すべてが必ずしもそうとは言い切れません、というお話です。

K様邸の玄関前。

階段上った奥が玄関なのですが、

エントランスの両側がくぼんでいて小さなお子さんが歩きにくく、

また、デッドスペースが生まれてモノが置きにくいとのこと。

雑草の管理も大変。。。

手前の立水栓の横に植えられたシマトネリコもどんどん大きくなり

このままでは水道管を壊してしまうのではないかという恐れもありました。

(建物に緑陰を落としたり目隠ししたり、という意味ではよいのですが…(^-^;)

こうしたことから、思い切ってコンクリート土間の面積を拡張することを

ご提案させて頂きました。

表層を剥いでコンクリートの基礎をつくります。

コンクリート土間や階段など、段差がある場所の下地にはブロックを用います。

シマトネリコは、案の定水道管を巻くように根が伸びておりましたので、

やむなく撤去させて頂き、

ピンコロ石で(地下浸透構造の)受け盤をつくりました。

そしてコンクリート打設。

地盤の沈下によるコンクリートの割れを防ぐため、

このように下地に砕石層をもたしてしっかり転圧し、

鉄筋や金属メッシュを埋め込めば万全です。

完成です!!

デッドスペースにベビーカーや生協の箱、バイクなどを収納できるようになり

空間を広く使うことができるようになりました。

その分緑が減って寂しく感じられるかもしれませんが、

実はこのお宅、ワンちゃんを走らせられるほどの奥庭があるんですよ(*^_^*)

毎日住まわれる空間ですから、

場所によって用途に合わせて空間にメリハリをつけることも大切。

庭、そして緑。

それは人に憩いや安らぎを感じさせてくれる場所。

でも、心地よく使える、というのも大切な要素です。

お庭づくりや手入れ(剪定・伐採)だけでなく、

こうした玄関周りの外構リフォーム(改装・改修)などについても

庭花 niwahana landscapes kyoto までお気軽にご相談ください!!

家の外のことなら何でもどうぞ。

<2020/3/5 “使いやすさが一番”>