沈丁花の香るお庭にて

皆さまこんにちは。

今年は暖冬のためか、春の訪れも早いように思います♪

ウメ 北野天満宮にて
マンサク 木津川市内にて

植栽には適期があります。

教科書的にいえば、

落葉樹は落葉期、常緑樹は春芽出し前(3月頃)か梅雨が良い。

しかしながら、近年のこの異常気象。

本当に今が適期なのか、慎重に検討しないといけないなと実感しております。

今年なんかは、3月に葉っぱが展開してしまう可能性もございますので、

2月のほうが適期だったという結果になるかもしれません。

また、空梅雨で猛暑だったりすると、

適期だと思われた6月に植えた樹木が枯れてしまうことさえあります。

“季節・気候に敏感になる”

私たち庭職にとって、これが most important thing なのかもしれません。

マニュアルがあるようでない。

臨機応変な対応。

いつも忘れないようにしたいものです。

さて今回は、京都市左京区M様邸、

お庭の一部リフォーム案件を紹介させて頂きます。

玄関前の一角、つる草だらけになっていたエリアを一掃し、リフォーム。

Mさまのお好きなジンチョウゲやサツキ、かんきつ類を配植させて頂きました。

最初はこんな感じでした。

今はまだマシなのですが、夏になると雑草やつるが繁茂して

歩くこともできないくらいに茂ってしまいます。

そこで、表層を草の根ごと撤去させて頂きました。

重機を使うととても仕事が早い!!

体力も最小限で済みます。

何事も道具と技術が大事だなぁ。

文明の利器は、要所要所で積極的に活用すべしですね。

植栽エリアを明確化するため、低い石積み(腰積み)で縁切りをしていきます。

また、エントランスの角が破損していましたので、新しいラインでリフォーム。

もとはL型に角ばっていたのですが、新しくはアール状に。

このほうが石積みのラインに合いますし、景色がやわらかくなりますね。

最後に防草シートを敷き、砂利を敷き均せば完成です。

腰積みにオーバーレイズする下草類が、ソフトな印象を与えてくれます。

アベリア・コンフェッティ、西洋イワナンテン・アキシラリス、

ヒメウツギ、トキワイカリソウなどをレイズさせ、お庭を明るく彩ります。

また、ドウダンツツジ、クリスマスローズ、ムスカリ、

バイモ、ゼフィランサス、ヤブランなど、

いろんな低木・野草類を添えましたので、

季節ごとに楽しませてくれることでしょう。

お庭の中で石は、あくまでもわき役だと私は思います。わき役といっても名わき役。

主役である植物の魅力をアップさせる引き立て役です。

ブロックなどのコンクリート製品とは異なり、多彩な表情が出るのも魅力ですね。

ジンチョウゲのつぼみが膨らみ、今にも咲きそうでした。

きっと翌週には、ほのかな甘い香りがお庭一杯に広がることでしょう。

「私は趣味もないしお酒なんかも飲まない。休日には、玄関横のテーブルに腰かけて、

紅茶を飲みながら、このお庭をゆっくり眺めるのが楽しみですね。」

ほほえみながらそうおっしゃった旦那さまの、

優しい横顔がとても印象的でした。

ご依頼ありがとうございました。

<2020/2/29 “沈丁花の香るお庭にて” >

「ぼうけんのもり」ができるまで

園庭と山が隣接する京都市左京区の岩倉幼稚園。

この幼稚園の裏山は「ぼうけんのもり」と名付けられ、

園児さんが思う存分遊べる素敵な森になっているんです!

6年ほど前、私がはじめて訪れたころは、園庭に木々が迫るように茂り、

近づくことさえ憚れ、どちらかというとおどろおどろしい印象でした。

毎年大量の落ち葉や鳥・虫の糞などが園庭や遊具につもるなど、

園にとってもむしろ迷惑な存在でさえあったのです。

でも、山の木々を調べてみますと、どんぐりのなるコナラやクヌギ、

花の美しいヤマザクラ、コバノミツバツツジ、ヤマツツジなど、

生態系としても景観資源としても非常に高いポテンシャルを秘めており、

とっても魅力がある森だと私は確信しました。

うん、こんな素敵な場所を、

園児さんや保護者の皆さま、もちろん先生方にも

知っていただかないわけにはいきません!

そこで幼稚園とご相談させて頂き、眺める森、から使う森へ…

そう、「ぼうけんのもり」づくりがはじまったのです!!

↑ 森への入口に決めた場所(作業前 2014年頃)

急傾斜の山で重機が入ることができませんので、すべて手作業。

つるはしやスコップで山を削り、一段一段丸太で階段をこしらえていきました。

本当に地道な作業…(^_^;)

その後も、何年もかけて、

少しずつ手入れ(間伐・除伐など)を続けながら、

山道を拡張したり、

展望台をつくったり、

ロープ遊具を設置したり…。

展望台制作中。。。園庭が一望できる素敵なスポットです(⋈◍>◡<◍)。✧💛

ロープネット遊具も手作りで。

手を入れて3年ほどが経つと、林床までずいぶんと日が当たるようになり…

コバノミツバツツジがこんなに満開に!

秋には葉っぱが様々な色に色づきます。

秋って本当に美しい季節です!(*^▽^*)

タカノツメの黄葉、コナラの紅葉。

そして今回。

この遊具・展望台エリアよりもさらに山頂方面へ、

「ぼうけんのもり」を開拓・拡張していくことになりました。

「山頂でみんなでお弁当が食べたいんです!」

という保育士さんの声を実現させるため…

間伐を実施。

あんまり鬱蒼としていては、園児さんが怖がってしまい、

「森」という場所のイメージが悪くなってしまいますから。

今回伐採対象としたのは、

劣勢化したヒノキ(いわゆる樹形が歪んでいたり、

他の樹木に負けて弱っていたりする木)や

樹勢が強く他の落葉樹を被圧してしまっているソヨゴやアラカシ、

個体数が多く密度が高すぎるネジキやリョウブ、タカノツメなど。

逆に、意識して残存させたのは、

花実が美しいコバノミツバツツジ、ナツハゼ、シャシャンボ、

山ツツジ、モチツツジなど。

ぼっくりやどんぐりで遊べるように、コナラ、クヌギ、アカマツ、クリなども

残してあげました。

決してやたらめったら伐らず、樹種や密度、生態系のほか、遊び、利用価値のことなど、

森を多面的に考えながら施業させて頂きました。

山頂までの全面開通は、今春(2020年3月)の予定です!

早く春が来ないかなぁ。

現在整備中。少しだけお見せしますね(*^▽^*)

<2020/2/9 「ぼうけんのもり」ができるまで>

守破離

謹賀新年。2020年。

新しい年の幕開け。

(↑白花水仙:ペーパーホワイト)

身の回りのモノすべて、まさに日進月歩を実感するここ近年。

いったい’20年代はどんな時代になるのかなと考えてはみるが、

きっとまた、自分では想像つかないような劇的な進化を遂げていくのだろうと思う。

いつの時代も、守るべきものと離れていくものとがある。

伝統、文化、しきたり、たしなみ、常識、世間体、服装に食習慣…

それから…

自然への向き合い方、自然との距離感、流行りの樹種や草花、

お庭のデザインや色彩、ガーデンアイテム(素材)だってそう。

時代と流行のスピードは本当に目まぐるしい。

(↑スイートアリッサム)

近年の、日本人のライフスタイルの変化、そしてグローバル化とともに、

お庭の利用価値や存在意義も、どんどん変わってきています。

令和2年、弊社では、

日本古来から私たち日本人の心の中に脈々と伝わる

“美しきもの”を踏襲しつつも、

新しい考え方やスタイルをバランスよく取り入れながら、

決して流行に流されることなく、

「守破離」の精神で、一歩ずつ確実に歩んでいこうと思っております。

自然を畏れ敬い、自然から日々学びながら。

新しい時代。

不安よりも希望、ワクワクする気持ちのほうが大きい。

焦らず惑わされず、今年も走り抜けます。

光さすほうへ。

本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

庭花 niwahana landscapes kyoto

代表: 吉野 ひろき

京都市左京区、お庭のリフォーム(改修)、庭づくり、お庭の手入れ(剪定伐採・草花の手入れ)、

植栽、外構・エクステリア工事、石仕事(石張り・石積み)など、お庭のことなら庭花まで。

TEL/FAX 075-204-1893

info@niwahana-kyoto.com

https://niwahana-kyoto.com

instagram:  @niwa87saku39

<2020/1/4  “守破離”>

Thanks for…

平成31年に始まった令和元年も、もう終わりを告げようとしています。

毎年思いますが、一年間はあっという間に過ぎていきますね!

今年もたくさんの出逢いがあり、たくさんのお仕事をさせて頂いたこと、

まさに「感謝」の一言しかございません。

改めて、ありがとうございました!!m(_ _)m

私が独立してから、もう8年が過ぎ、来春で9年目に入ろうとしています。

--自分で会社を立ち上げ、仕事をつくっていく。

最初はその方法すらよくわからずに、ひたすら手探りで、

がむしゃらに突き進むしかありませんでした。

でも、色々な人との出逢いや、たくさんの失敗の中で、

自分自身を見つめる機会にも直面し、

少しずつ自分の方向性が見えてきました。

“お庭をきれいにすることで、お客様に笑顔で喜んで頂く”

これは、庭仕事に関わる者にとって、至ってシンプルなゴールですが、

実行できるのは決して容易なことではありません。

■ お客様のイメージに応えられているのか。

■ 限られた時間の中でベストを尽くしているのか。

■ 客観的に見ても、本当にきれいな仕上がりなのか。

■ その金額に見合ったパフォーマンスであるのか。

庭仕事は、正解が一つでないぶんとても難しいもの。

でも、自分の表現やストーリー次第で、

自分なりの、あるいはお客様なりの正解に導くことはできる。

追求していくこと、研ぎ澄ましていくこと、学ぶべきことは

まだまだたくさんありますが、

目の前のひとつひとつに向き合い、誠意と真心をこめて

丁寧に手がけていくことが大切だと思っております。

最近は、必死さも抜け、リラックスしてお庭に向き合えているような気がします(*^_^*)

それなりに歳をとってきた証拠でしょうか(笑)

お客様、家族、仲間、経験、知識、道具、季節、空、樹木、草花…、

そのすべてに感謝して。

Thanks for everything around me.

来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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お庭の改修(お庭のリフォーム)、庭づくり、エクステリア・外構工事、

庭木の手入れ(剪定・伐採)、石仕事(石張り・石積み)などなど

お庭のことなら、京都市左京区の

庭花 niwahana landscapes kyoto (代表:吉野)まで。お気軽にどうぞ。

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<2019/12/30 “Thanks for…”>

お客様の想いを解釈し表現する

お庭は、そこに住む人の想いが表れる空間。

そして私は、そこに住むお客様の想いをお庭に表現するのが使命。

今回ご紹介させて頂くお庭は、そんなお客様の想いを、

私なりに解釈し表現させて頂いた空間です。

人工芝とピンコロ花壇を用いた“ローメンテナンス”なお庭。

もともと一面高麗芝だったのですが、雑草に負けてきており、

どちらかというと草っぱらのようになってきていたお庭。

「雑草管理を最小限にしたい」、との理由から

“ローメンテナンス”なお庭をご提案させていただきました。

今回は特に、お庭の“色”にこだわりました。

四季をとおして花木が彩りを放つのは当然のこと。

ハード面に関しても。

既存の人工ウッドデッキに合わせ、ウッドフェンスと花壇は白を基調としました。

正確に言えば、フェンスの色は「白」ではなく「ライトグレー」。

家屋の壁面なんかもそうですが、「純白」はあまり使用しません。

汚れが目立つ、太陽の反射がまぶしい、などが理由。

花壇のピンコロ石も「白御影」とは言いますが、

よく見れば黒雲母の粒子などがまじりあっているので

グレーっぽい色に見えますよね。

デッキ、フェンス、花壇、というお庭のハード部分の色を統一させることで、

景色に一体感が出るように思います。

また、白を基調とすることで、草花の華やかさがより一層際立つような気もします。

今年5月から手掛けさせて頂き、先月完成。

一時期に一気に作ってしまわないのは、お客様にもいろいろアイデアを想像していただくため。

頭の中に、リフォームしたいお庭のイメージを持っていらっしゃるお客様の場合は

一気に手掛けてもかまわないのですが、特に決まっておられない場合は、

ゆっくり時間をかけて作る、というのもありではないかと思います。

施工途中の段階で、互いに意見や想いを交換できるからです。

また、私自身が一息ついてクールダウンし、施工途中の状態を客観的に見れ、

より良いアイデアが湧き出ることがある、

というのもメリットではないか、と考えています。

施工を振り返ってみます。

5月。外周、低めのウッドフェンス(ヒノキ板材使用)制作。

ピンコロ花壇。

植栽。

既存のヤマボウシとキンモクセイ、ヒメシャラは移植。

これらは、花壇の高さに合わせて根を持ち上げ高植えをしました。

そして秋口、9月。

花壇の草花がわさわさと茂り、キンモクセイが甘い香りを放つ頃。

中央のシンボルデッキを制作。

インド斑岩を縁石に、イタリアの砂岩タイルをアクセントに。

土間はホワイトセメントで仕上げ。

やわらかで印象的なデザインのデッキになりました。

ここから京都南部の夜景が一望できるんですよ。

すべてが完成する頃には、ヒメシャラやヤマボウシの葉もすっかり朱に染まり、

新しくなったお庭を美しく演出してくれていました。

フランネルフラワーと紅葉したブルーベリー

新たにお庭を造ると、翌年の春が心から楽しみになります。

たくさんの花木が芽生え、いつも想像以上の“演出”をしてくれますから。

また来年お伺いさせて頂きますね。

…毎回思うこと。

お庭は造り上げた時が完成ではなく、始まりなんですよね(*^^)

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

<2019/12/3 “お客様の想いを解釈し表現する”>

作庭集を更新しました(^_^)

あっという間に秋が深まってまいりましたね。

季節の変わり目、体調管理に気をつけたい時期です。

紅葉のシーズン、京都はますます人が多くなる季節でもあります。

今日はガーデンミュージアム比叡へ行ってまいりました。

ここは街中よりも標高が高いので、季節ももう少し進んだ感じ。

ダリアやアメジストセージ、コスモス、ジニアなども、なんとなくヨレヨレ感が…(^-^;

モネの水蓮の池も、どことなく寂しげ。

さて、この庭花サイトの作庭集に、新しくお庭を加えました。

京都市左京区のT様邸、「足もとを楽しむ、素敵な通路庭」です。

昨年2018年の作品なのですが、公開がずいぶんと遅くなってしまいました。

また、これまで公開していたお庭たちの一部(文章や写真など)にも、

少し手を加えました。

お時間ございましたら、お目通しくだされば幸いです。

実はまだ未公開の案件もあるのですが、タイミングを見ながら

少しずつ公開していきたいと思っております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

庭花 niwahana landscapes kyoto

(2019/11/17 作庭集を更新しました(^_^) )

お庭の魅力を引き出す

お庭は時間とともに変化していく空間、

とは、私も幾度と口にしていること。

今回ご紹介するお庭は、今年から新たに

管理に入らせて頂くことになった奈良のお庭。

造られてから推定20年以上が経過しているため、

作庭当初とはずいぶん様相も変わってきているんだろうなと思います。

樹々がもちろん大きくなっていますし(特にツツジの刈込)、

それによって通路がせまくなってしまったりと、

用途的にもあちこち疑問点が出てきます。

でも、こうした疑問点は、このお庭に限ったことではなく、

ある程度時間が経過したお庭に共通している点かもしれません。

(手入れをするガーデナーの意識に問題がある場合も多いのですが…(^_^;))

今回は、お庭の中心部、

滝石組の手前の土が流れてしまっているところへのメス入れ(リフォーム)

をさせて頂きました。

手前の突き出た岬状のところには、枯損してしまったのか

ドウダンツツジの伐採跡があります。

まぁ、樹木が大きくなりますと石を隠してしまいますので、要不要は都度考えながら…。

このお庭は、紀州青石の滝石組が見せ場ですので、

あまり出しゃばりすぎるリフォームは逆効果なので要注意かなと。

…ということで、

景石を動かしつつ、低い腰積みで土留めをすることにしました。

石橋のたもとの真ん丸の景石を左端に移設。

そしてマツの根元であまり目立たなくなっていた景石を引っ張り出してきて

新たに橋のたもとに据え付けました。

そしてこの2石を結ぶように、低い腰積みを。

移植や植栽などもおこない完成です!!

既存の石組みとも、違和感なく景色に溶け込みましたよ~(*^_^*)

滝石組の手前で石のつながりが広がり、

石組みそのものにも安定感が出たように感じますね。

今後数年かけて、マツやツツジ、モミジなどの庭木を

今のこのお庭に合う樹形になるように、徐々に仕立てていこうと思います。

庭木一本一本を仕立てるのではなく、お庭全体の景観を見ながら

常に俯瞰的に眺めながら手入れをします。

今回のように、お庭の一部にちょっと「メス入れ」をするだけで

お庭の持つポテンシャル(=魅力)を大きく高めることができます。

お庭全体を大きく変えると予算も膨らんでしまいますので、

「メス入れ」は予算も最小限で済む、というのもメリットですね。

庭花 niwahana landscapes kyoto では、こうしたお庭のリフォームを

数多くこなしてきております。(お庭の大小は関係ありません!)

お庭の魅力をさらに高め、より使いやすくしたいとお考えの方、

京都市左京区の、庭花 niwahana landscapes kyoto まで、

どうぞお気軽にご相談ください。

<2019/11/8 “お庭の魅力を引き出す”>

軽井沢で庭工事

先月の中下旬、長野県軽井沢町まで、お庭の工事に行ってまいりました。

お庭、というよりは雑木林です。

高さ30mほどのカラマツやミズナラの木立の中に家がある、という、

まさに軽井沢の別荘地らしいところでした。

このあたりの樹木は、幹は細いのに樹高があるものが多く、ダイナミックなのに繊細な印象を受けました。

気候の違いでしょうか。土質の違いなのでしょうか。

どっしりした西日本の森の風景とは何となく異なる気がします。

軽井沢にカラマツが多いのは、浅間山の噴火以降、荒廃したこの地に植林されてきたのが理由のようです。

まずは、16tラフターを投入して一部の樹木の高さ下げ伐採を実施。

これにより、空が広くなりお庭が明るくなりました(*^_^*)

それからエントランス工事。

エントランス延長上にあたる低木類を掘り取って移植。

マユミとツリバナ。低木といっても高さ4m以上もあります。

そしてエントランス(園路)づくり。…それにしても大きな入口ですよね。

掘削、基礎砕石敷均・転圧、ベース生コン打設、板石張り、枕木敷設、浅間砂利敷均…、

天候に泣かされた日もありましたが、限られた時間の中で、刻々と進めてまいりました。

今回は、外構部分の工事を主にさせて頂きました。

昼間の気温は15~25℃前後の過ごしやすい時期でしたので作業は順調に捗りましたが、

軽井沢はこれから一気に秋から冬へと入ります。

植栽などの仕上げの作業は、雪解けした来年春を予定。

このダイナミックなエントランス沿いに、華やかな彩りを添えに、

また訪れたいと思います。

↑コンクリート製枕木。ディテールまでリアルで、なかなか良い雰囲気!

遠方にも関わらず、ご指名くださり、ありがとうございました。

※直前に台風19号の通過により、長野県も各地で甚大な被害を受けましたが、
(軽井沢付近も停電や一部通行止めなどはありましたが)
施工は特に問題なく進めさせて頂くことができました。
(それでも道中では、道路通行止の箇所や店舗・施設・田畑等の
浸水・泥水被害を幾多と目にし、大変胸が痛くなりました。
一日も早くの復旧を心から願っております。)

(2019/11/2 “軽井沢で庭工事”)

ウッドフェンスのすすめ

みなさんこんにちは。

秋の花、ときいて思い出す花のひとつに、シュウメイギクがあります。

漢字で書くと秋明菊。素敵な名前ですよね。

菊といいますが、実はキク科ではなくキンポウゲ科。

確かに花のカタチは菊ではないですよね。

花色は白とピンクがポピュラーですが、私はピンクのほうがお気に入りです。

ふんわりとした優しい桃色が、とっても秋らしいなと思います。

すっくと咲くその姿は、秋晴れの青空にもよく映えますよね。

さて、今回はお隣との敷地境界のお話。

みなさんはどう考えていらっしゃいますか。

最近はオープン外構も流行っていますから、

何もしないのがいいという方もいらっしゃるかもしれませんが、

おしゃれな化粧ブロック塀や既成品のアルミフェンスで区切るのもいいですし、

植栽(生垣)をするのもいいですよね!

そんな中、弊社で最近オススメなのはウッドフェンス。

お庭の外周のブロック塀・コンクリート擁壁がむき出し、

あるいはお隣さんの家屋が古くて、お庭の雰囲気が台無し、とか、

お隣とツーツーすぎてお部屋が丸見え、など、

境界付近に何か目隠しをしたい場合、ウッドフェンスはとても効果的です。

…もちろん本物の板材を使います(柱はアルミ製を使うこともあり)。

弊社では通常、桧の板を使用させていただいております。しかも地元京都産。

地元の材木やさんとコラボレーションですので、ローコストで仕入れが実現!

コスパ抜群。既製品のフェンスよりも格段に安く済みます。

しかも桧材はお風呂などにも用いられるように、水に強く、耐久性もあります。

表面(裏表両面)を防腐剤入りの塗料で塗装すれば、なお耐久性が増すでしょう。

耐久年数は、定期的に再塗装をすれば、最低15年はもつのではないでしょうか。

板を取り付ける前に裏面を塗装し、乾いてから柱に取り付けて、表面を塗る、

という手順が効率的かなーと思っております(^-^;

板と板の側面の塗り残しをチェックしながら、丁寧に仕上げていきます。

(注:休憩中ではありませぬ。)

また、屋根板を取り付ければ、デザイン性もさることながら、雨から守り

板材の寿命を延ばすという効果も!

色によって、お庭の雰囲気ががらっと変わりますので、塗装色は結構重要なファクター。

お色は、お客様のご希望をお聞きしてご提案させていただきますよ(^_^)/

板の間に白竹をはさんでみました。

縁側とおそろいで和モダンな雰囲気のお庭に。

和風のお庭には縦使いで。(縦板でも、色によっては決して古くさくなりません。)

こちらは玄関横の目隠しとして。裏表交互に張り付けたパターン。

色味を周囲と合わせれば、一体感が出ますね。

なお、屋根板には銅板をかぶせ、耐久性をUPさせました。

銅も時間がたてばくすみがかった良い色になるでしょう。

ちなみに板材は、ちょっと高級な節のない無垢材を使わせて頂きました。

このように、ウッドフェンスがお庭の外周や敷地のポイントに入ると、

向こう側の景色がソフトに遮断されますので、

お庭の雰囲気がぐっと良くなるように思います。

(完全に遮断せずに、隙間を数センチ開けるのが良いでしょう。風通しの面でも。)

お庭にウッドフェンスの設置を検討されていらっしゃる方は、

庭花 niwahana landscapes kyoto まで一度ご相談くださいませ。

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庭花 niwahana landscapes kyoto まで。

(2019/10/9 “ウッドフェンスのすすめ”)

森の授業

10月に入りましたが、今日の京都市の最高気温はなんと33℃!

夕方から晩には土砂降りの雨(夕立)も降り、なんとも夏らしい一日でした。

さて今日は、先月中旬に近所の小学校にゲストティーチャーとして招かれ、半日授業(1~4時間目)をしてきたことについて書かせて頂きたいと思います。

↑宝ヶ池公園のようす。

コナラ、アベマキ、アカマツ、タカノツメ、コバノミツバツツジ、ネジキなどを主とした落葉広葉樹林。

この小学校(3年生を対象)に招かれるようになって早8年。すっかり恒例の授業として認めてくださっています。

だからといって、授業内容は決してマンネリ化しないよう、毎年担任の先生方とその年のストーリーを話し合って決めています。

今年のテーマは、″宝ヶ池・自然たんけんたい”

各クラスを、「樹木グループ」「草花グループ」「虫グループ」「動物グループ」の4班に分け、それぞれの対象について夏・秋・冬にわたってしらべてまとめていく、というもの。

今回が第一回目。

まずはイントロダクションとして、教室でパワポを使って授業させて頂きました。。

宝ヶ池は、ため池のある公園として整備されていますので、たいていの子供さんは遊びに行ったことがあるようです。

(毎冬の校内マラソン大会で池を周回しますので、それで馴染みもあるようですよ。)

 ・森のなかの木は決してまっすぐ生えているわけではないこと

 ・太陽の光をめざして競争しあっていること

 ・キノコは「木の子」、で樹木と密接な関係にあること

 ・宝ヶ池でみられる生き物について

 ・宝ヶ池は大むかし海の底にあったということ

 ・チャートという石について

 ・生き物はみんなつながりあっていること(生態系)

 ・京都の森では鹿が増えていて、森や農作物が被害にあっていること

 ・でもそうなったのは人間のせいであるということ

 ・森はもともと日本人にとって身近な存在であったということ

 ・私たちは自然からたくさんの恩恵を受けていること

 ・五感をつかって森を観察してみよう

などを、3年生でもわかるような内容にかみくだいてお話させて頂きました。

そして実際に宝ヶ池の森へ向かいます。

観察開始。

最初に教室でお話したためか、子供さんたちは、森の中のいろんなものに興味・関心を示します。

「あ、これチャートちゃう?」

「木は本当にみんなななめに生えてる!」

「もう来年の花芽がついてるよ」

「この木はなんていうの?」

「コクワみつけた!」「いやこれはネブトやね」

「ヤマゴキブリや~」「きゃー!!」

ネブトクワガタ(♂・♀)。やっぱりクワガタは男子に大人気。

虫に詳しい子もたくさんいました!

ヤマゴキブリ。名前で接近NG出す子もいっぱいいましたが、実はのそのそと動きは遅くて結構愛らしいんですよ。

こんなものを見つけた子も。

「よしのさ~ん!この傷はクマのひっかきキズかな?」

これはオス鹿が角をこすりつけた跡。クマの爪でしたら数本が縦平行につくはずです。

…ていうか宝ヶ池ではクマはたぶんいません(^-^;💦

時間を忘れて山を走り回る子供たち。

夢中になりすぎて何もメモできてない子も(やっぱり)いましたが、それぞれ有意義で楽しい森タイムを過ごしてくださったのではないでしょうか。

こうした経験をきっかけに、身近な自然に少しでも興味をもってもらえれることを期待して。

この授業を受けた子供の何人かが、将来おとなになって美しい森や自然を守り育てていく力になっていただければ幸いです。

これからも地道に活動していきたいと思っております。

「はなかっぱみたい~」て誰かが叫んでました(笑)

<2019/10/1 ”森の授業”>

お庭は常に変化していきます。

こんにちは。庭花 niwahana landscapes kyotoの吉野です。

朝晩は涼しくなり、すっかり秋めいてまいりましたね。

最近何人かのお客さまから、

「ブログまた書いてくださいよ~、楽しみにしてますから!」と言われ、

また書こうかな、とついに思いたち…。

今後は、少しずつゆっくりと書き連ねていければと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

さて今回は、そんなとあるお客さま(S様邸/京都市左京区)のお庭を紹介します。

私がこの庭を手がけ始めたのは2012年頃。

最初はまだお庭のカタチにはなっておらず、何となく芝生のある空き地のまわりにお花が咲いていた、というような印象でした。

結構広い空間ですので、お庭としてのメリハリをつけるには、景色をつくるポイント、インパクトが何か必要になります。

そこで、お庭の中央にシンボルツリーとしてアオダモを植えさせて頂きました。

今ではこれがずいぶん大きくなり、となりに植えたエゴノキとともに、立派な木陰をつくってくれるほど存在感のある木になりました。

庭に木陰ができると、環境の多様性が増しますから、一層いろんな植物を育てることができます。

この写真はGWの頃の様子。ジキタリスがまたいいアクセントになってますね(*^-^*)

それから、もちろん欠かせないのがバラ。

人気のピエール・ド・ロンサール。仄かなピンクの花芯が何とも言えません。

最初は手前の花のようなカップ咲きですが、後半になると奥の花(ぼやけてますが)のようなロゼッタ咲きに変わっていくのが特徴です。

他にも、アイスバーグ、バフビューティーなどいろいろありますが、それはまたの機会に。

このお庭、四季を通して様々なお花を咲かせてくれるのですが、魅力は何といっても野草、野の花。

S様は、雑草の類も大切にしているので、今では空き地や道端でなかなか見ることが難しくなったような懐かしい野草も、このお庭では見られます。

このお庭の一角には、“雑草園”と名付けてあえて草取りをしないエリアがあるくらいですから(笑)

手入れに伺うと、つい除草したくなってしまうんですけどね。。。

4月頃になると一斉に咲きだす、黄色いタンポポのような野草。
地面を這うように葉が伸びることから、「ジシバリ(地縛り)」と呼ばれています。

ちょっと透きとおったような黄色が実に清楚です。

ミッフィーの絵本にも出てきそうな大輪のマーガレット。5~6月。

オレンジ色がまばゆいヤブカンゾウ。7~8月。

薄紫の花弁が上品なカクトラノオ。9月。

ニラの花ってこんなに可愛かったんですね。ネギとは時期が異なり、9月頃に咲きます。

季節ごとに主役が変わっていくお庭。

用もないのに幾度と立ち寄ってしまいます(笑)

いえいえ、お花を愛でる、という大切な用事があるのですけど。

お庭は常に変化・成長しているんだな、と改めて実感させてくれる場所。

常に完成することはありません。

その表情は刻一刻変わっていきます。

また、年によってもちがう。

ある草花が繁茂する年もあれば、衰退し別の草花が繁茂する年もある。

そんな小さな変化に気づき、自然からまた必ず何かを学びます。

いろんなことを感じながら、日々お庭の手入れをさせて頂いております。

学ぶことだらけ。日々に感謝。

本当にありがたいことです。

(2019/9/25 “お庭は常に変化していきます。”)

森の中に佇むデッキ

先月末から今月最初にかけて、古くなったウッドデッキのリフォーム工事をさせて頂きました。

目の前にはコナラやクヌギ、アラカシなどのどんぐりの森が広がる素敵な空間。

やわらかい木洩れ日がデッキに降り注ぎます。

優しい白木の木目が美しいデッキ。

でもこれ、実は木ではないんですよ。

イタリア製のタイルなんです。

制作の様子をお見せしましょう。

もともとはサーモウッドで造られたウッドデッキ。

森の中は湿度も高いですので、街中よりも耐久性は劣るかもしれません。

根太や柱はこんなに朽ち進んでおりました。

うわっ💦

ムカデの巣発見。こんなところに潜んでいるんですね。。。危うく咬まれるところでした。

新しいデッキの骨組みはアルミ。

束石に、束柱、大引、根太、補助根太…すべてアルミ製の部材を、採寸しながら金具とビスでしっかり固定していきます。

イタリア製のタイルは、厚さ20㎜。1枚あたり約16kgもあるんです。

タイルというよりも石材を扱っている感じです。

専用の接着剤でしっかり貼り付けます。

全部で54枚。ここまで担いでの搬入がいちばん大変でした💦

木目のパターンも豊富ですので、同じ模様が隣り合わせになることもなく、とてもリアルな雰囲気。

タイルの隙間に、アルミ製の細い目地材をはさみ込みながら固定していきます。

LIXILのタイルデッキ。

安定性・強度も抜群ですし、見た目も美しい。もちろん耐久性もウッドデッキよりも格段に上。

タイル張りのコンクリートデッキと比べても、部屋の高さに合わせて施工できますので、こちらのほうがおススメです。

タイルは今回の木目調以外にも、ベージュと黒色のいわゆるタイル調があります。

ご興味おありでしたら、当社(庭花 niwahana landscapes kyoto) まで、お気軽にご相談くださいませ。

京都市左京区、北区、上京区、山科区、右京区、西京区近辺での

お庭の改修(リフォーム)、ウッドデッキのリフォーム、お庭づくり、外構・エクステリア工事など、

お庭のあれこれリフレッシュ工事は、庭花 niwahana landscapes kyoto まで。(^_^)

<2019/9/12 “森の中に佇むデッキ”>

2019/7/15 ”庭花 niwahana landscapes kyoto” HP開設!

はじめまして。

このたび新しく、弊社のホームページがオープンいたしました!

私は自然が好きでこの仕事をはじめました。

お庭はあなたにとって、もっとも身近にある自然です。

そしてお庭は生き物です。常に変化・成長し続けています。

愛情を注げば注ぐほど、可愛く、愛おしく、健全に育っていきます。

そしてそれは必ず自分に返ってきます。

お庭が美しくきれいになれば、あなたもきっとさわやかで嬉しい気持ちになることでしょう。

お庭のリフォーム(改修)、雑木と花の庭づくり、お庭(樹木・草花)の手入れ、エクステリア・外構工事、石工事のことなら、

京都市左京区の「庭花 niwahana landscapes kyoto」(担当:吉野)までお気軽にお問い合わせください。

まずはこのサイトをじっくりご覧いただければと思いますm(_ _)m

また、身近な樹木や草木のこと、お庭の手入れの仕方など、お庭に関するあなたの素朴な疑問・質問などがあれば

それも随時受け付けております!

どうぞよろしくお願いいたします。

庭花 niwahana landscapes kyoto

代表:吉野ひろき