お庭は時間とともに変化していく空間、
とは、私も幾度と口にしていること。
今回ご紹介するお庭は、今年から新たに
管理に入らせて頂くことになった奈良のお庭。
造られてから推定20年以上が経過しているため、
作庭当初とはずいぶん様相も変わってきているんだろうなと思います。
樹々がもちろん大きくなっていますし(特にツツジの刈込)、
それによって通路がせまくなってしまったりと、
用途的にもあちこち疑問点が出てきます。
でも、こうした疑問点は、このお庭に限ったことではなく、
ある程度時間が経過したお庭に共通している点かもしれません。
(手入れをするガーデナーの意識に問題がある場合も多いのですが…(^_^;))
今回は、お庭の中心部、
滝石組の手前の土が流れてしまっているところへのメス入れ(リフォーム)
をさせて頂きました。
手前の突き出た岬状のところには、枯損してしまったのか
ドウダンツツジの伐採跡があります。
まぁ、樹木が大きくなりますと石を隠してしまいますので、要不要は都度考えながら…。
このお庭は、紀州青石の滝石組が見せ場ですので、
あまり出しゃばりすぎるリフォームは逆効果なので要注意かなと。
…ということで、
景石を動かしつつ、低い腰積みで土留めをすることにしました。
石橋のたもとの真ん丸の景石を左端に移設。
そしてマツの根元であまり目立たなくなっていた景石を引っ張り出してきて
新たに橋のたもとに据え付けました。
そしてこの2石を結ぶように、低い腰積みを。
移植や植栽などもおこない完成です!!
既存の石組みとも、違和感なく景色に溶け込みましたよ~(*^_^*)
滝石組の手前で石のつながりが広がり、
石組みそのものにも安定感が出たように感じますね。
今後数年かけて、マツやツツジ、モミジなどの庭木を
今のこのお庭に合う樹形になるように、徐々に仕立てていこうと思います。
庭木一本一本を仕立てるのではなく、お庭全体の景観を見ながら
常に俯瞰的に眺めながら手入れをします。
今回のように、お庭の一部にちょっと「メス入れ」をするだけで
お庭の持つポテンシャル(=魅力)を大きく高めることができます。
お庭全体を大きく変えると予算も膨らんでしまいますので、
「メス入れ」は予算も最小限で済む、というのもメリットですね。
庭花 niwahana landscapes kyoto では、こうしたお庭のリフォームを
数多くこなしてきております。(お庭の大小は関係ありません!)
お庭の魅力をさらに高め、より使いやすくしたいとお考えの方、
京都市左京区の、庭花 niwahana landscapes kyoto まで、
どうぞお気軽にご相談ください。
<2019/11/8 “お庭の魅力を引き出す”>