オープンガーデン 2nd seasons のお知らせ

京都下鴨「循環と再生の庭」オープンガーデンを開催します!
  2nd seasons “秋色トランジション”

前回のオープンガーデンから一年半。

より深みが増したおとぎの森のようなナチュラルガーデンを、心ゆくまでお楽しみください。

2023/11/3(金)・4(土) 9:00-17:00
京都市左京区下鴨。来園無料。
個人邸庭園のため完全予約制です。
(ご予約された方にのみ後日場所をお伝えします)

◆予約方法
 info@niwahana-kyoto.com 宛のメールか
庭花のinstagramアカウント @niwa87saku39
のDMまで。
1.来園希望日時(Live観覧希望者は、どの回をご希望かお知らせください)
2.来園予定者のお名前と人数(大人・子供)、
3.お住まい(地域だけでも可)、
4.ご連絡先(メールor携帯電話)、
5.来園の理由(おしえてくださると嬉しいです)
6.その他ご質問あればご記入の上ご応募ください!

Liveは見ずにガーデン見学のみも大歓迎。その旨お伝えくだされば、隙間時間にご案内させて頂きます。

◆スペシャル企画
11/3金 elegant day
duo cantabile × 庭花 Live
①10:30~ ②13:00~ ③15:00~
中尾祥子〈ヴァイオリン〉城内聖子〈クラシックギター〉デュオによるコンサート。

このお庭への想いや物語、ガーデナーとしての心得などを合間に話しながら進めます。このお庭のために用意された美しいハーモニーを聴きながら、庭花の世界観をお楽しみください。

11/4土 ambient day
大前チズル(ピアニスト) × 臼井鳳九(書道家) × 庭花 Live
①11:00~ ②14:00~
アンビエントな即興ピアノ演奏に合わせながら、書道家とガーデナーが表現する「循環と再生」。未だかつてない組み合わせが織りなすガーデン・グルーヴをお楽しみください。

一人でも多くの方が、自然て素晴らしいな、お庭っていいな、そう感じて楽しんでくだされば幸いです。

ご連絡お待ちしております(*^-^*)
どうぞよろしくお願いいたします。

庭花 niwahana landscapes kyoto
ガーデナー 吉野ひろき

石積みのある小庭

2022年の歳の瀬。お風呂の窓から眺める、小さなお庭が完成しました。

石積みと板塀を背景とした和庭。

穏やかでしっとりとした空気感が心静かにさせてくれます。

もともとは竹や雑草の生えた荒れ気味の放置庭でした。

まずはこれらの竹を抜根するところから始まりました。

更地にすると、むき出しになったブロック塀とあみあみのフェンスが気になりますので、石積みとウッドフェンスで隠すことに。

ウッドフェンスの柱は耐久性を考慮してアルミ製に。

そしてその柱の根元を隠すように、滋賀県産の安曇川石を積んでいきます。

川石は角がまるいので、合端を合わせるのが意外と難しいんです。コヤスケなどの石道具を使って形を整えれば合わせやすいのですが、そうすると川石の柔らかい表情が消えてしまいます。見えるところはなるべくそのままが良いと私は思っています。

モルタルの使用は最小限にし、裏込めとして砂利や土で突き固めながら、一石一石丁寧に積んでいきました。

また、景色としての石同士の流れや一体感も大切ですので、なるべく横方向になるように配慮して積み上げていきました。

天端のラインをまっすぐにそろえるところが、石積みの一番の技術かもしれません。

石積みができたら、お次は灯篭や手水鉢、景石などの据付。全体のバランスを考えながら、配置をしていきます。

そしてウッドフェンス。材料は今回も、地元京都産の桧材。桧はお風呂などにも使われているように、もともと水に強い木材ですので、表面に防腐剤入り塗料を塗布(両面2回塗り仕上げ)しておけば、耐久性はさらに抜群に。

徐々に背景が隠れ、雰囲気が出てきましたよ。

ハード面が完成したら、最後は植栽で一気に仕上げていきます。

緑が入ると、景色がぐっと変わりますね!

苔も入り、ついにお庭は完成です。

汚水桝の蓋隠しに、お施主様の駐車場の後ろに眠っていた赤い壺を…。意外とオシャレなアクセントかも(笑)

お風呂から眺めるお庭ですので、ライトアップは不可欠。

濡れた石積みや手水鉢が上質な雰囲気を醸しています。

素敵なお庭がまたひとつ完成しました。

M様、ありがとうございました。長風呂でのぼせないようにお気を付けくださいね。

<2022/12/30 石積みのある庭>

山と繋がる庭。

2022年も余すところ10日ほどとなりました。

先月完成したナチュラルガーデンを紹介いたします。

植栽したのはちょうど紅葉の美しい季節でした。

敷地の裏が山になっているため、景色の連続性と自然観を大切に造らせて頂きました。

テーマは「山と繋がる庭」。

お客さまは転居から5年、ご自分で芝生を張ったりして使ってはいたのですが、このたび更なる魅力的な空間に、と切望しご依頼してくださいました。

まずは重機で土づくりから。

もともと農地だったため土質は悪くはなかったのですが、コンクリート用水路によって水や空気の通りが遮断されており、若干水はけも悪く粘土化が進行していたので、重機でしっかり攪拌し空気をたくさん含ませました。

お庭の中央は、家族が集える石張りデッキ。

柔らかな凹凸のあるナチュラルテイストな敷石が、とてもいい雰囲気ですね。

周囲から少し高さを上げ、立体感・浮遊感を出してみました。

高木を植栽していきます。

コナラ、アオダモ、アズキナシ、ヤマボウシなどの落葉広葉樹を主体とした雑木林のような空間をイメージ。

植栽する穴には藁をくぐらせ、底にはパーライト(焼成黒曜石)とともに竹炭・燻炭などを混ぜ込み、空気や水の通りを潤滑にするとともに、微生物の活性化を促すような環境を創出しています。

また、植栽した樹木の近辺には、縦穴を掘り、竹筒を炭や枝葉などとともに差し込み、通気通水の浸透を促します。

こうした措置をほどこすことで、酸欠気味だった土壌も徐々に生き返り、良好な土質へと変化していくのです。

植えるときに根鉢の周囲だけを土壌改良しても、その効果は一時的なもの。結局庭全体を空気や水がよく流れなければ、植物は健全に育ちません。こうした通気浸透水脈を庭全体に張り巡らせることで、庭の土全体がよくなり、そこに育つ植物たちも生き生きとするのです。土中環境の改善は、庭をつくるうえで一番大切なことと言っても過言ではありません。

玄関前から庭へのエントランスは、真砂土をベースとした三和土風園路としました。

また、お隣との軽い目隠しとして、隙間の広いウッドフェンスを制作設置。

3センチの隙間は風も光もよく通し、お隣さんとの圧迫感・遮蔽感もさほどありません。

玄関前から移設した立水栓は、モルタルを塗りアンティークな雰囲気に変身です!

プラスチック製のまんまよりも、お庭の風景に溶け込み、とてもいい雰囲気ですよね(^^)

こうして細かなところもこだわらせて頂き、約一か月の工期を経て、お庭は完成!!

土留めを兼ねたアーチ状の石積みが、お庭の景色のアクセントとなり、

裏の山とも景色が繋がる素敵なアプローチとなりました。

白い石だたみは、奥へと続く山道の入口をイメージして。

しばらくは外に出るのも寒い季節が続きますが、来年またあたたかくなったら、

元気なワンちゃんと一緒に、楽しいガーデンライフをお過ごしくださいね。

素晴らしい機会をくださったO様、本当にありがとうございました(*^-^*)

<2022/12/23 山と繋がる庭。>

「循環と再生の庭」オープンガーデン

かなり遅れ気味の投稿ですが…💦

5月に開催させて頂いた京都市左京区下鴨でのオープンガーデンのご報告。記憶がフェイドアウトしないうちに、記録させて頂きますね。5/21土22日29日の3日間開催し、なんとのべ170名を超える方々がご来園くださりました!

私がこれまで手掛けてきたお庭の中で、不特定多数の方がお越しくださる空間としては、カフェや着物やさん、宿泊施設などはありましたが、個人邸のお庭を、事前に広く告知してのオープンガーデンとして公開するというスタイルは私にとって初めてのこと。当初は、告知したはいいものの、果たして来てくださる方がいるのだろうか、という不安がかなりあったのですが…。ありがたいことに、たくさんの方が申し込んでくださいました(^^)

「循環と再生」をキーワードにしたこのお庭。庭づくりにおける環境負荷への軽減をどれだけできるか挑戦したところもあります。古材や廃棄物を再利用するという物質循環への配慮はもちろんのこと、雨水は人工的に排水せずにすべて土の中に還元させるような仕組みをつくったほか、ウッドフェンスやパーゴラベンチなどで使用した木材はすべて地元京都産を使うといった、地産地消にも配慮しました。(詳しくは“作庭集”のページを参照)

ご近所の方をはじめ、インスタやホームページをみて応募してくださった方もおられ、遠くは愛知、三重、兵庫などからもお越しくださいました。

造園関係者は注目することろが違います(笑)

土中環境の改善方法などについてもご説明させて頂きました。

お着物でお越しくださった方も。

5/21の初日と5/29の最終日に開催したライアーコンサートも大盛況。

森のような空間で、優しい風と柔らかな音色に包まれて、素敵な時間を過ごして頂きました。

物置小屋の中には、ご近所の作家さんによる一坪個展も。このお庭を見て感銘を受け一気に描き上げたという絵は、京都現代水墨展で特別賞を受賞されたとのこと。私まで光栄に思いました!

無我夢中でご来園の皆様にご対応させて頂き、気が付けば、あっという間に3日間が終わっていました。

たくさんの想いが詰まった「循環と再生の庭」。

お施主様であるO様の温かなご厚意から、私自身が好きなことを思う存分やらせて頂いた面もあり、私の世界観や今後の方向性を示唆できる代表作になったことはいうまでもありません。。。

内容の良し悪しや好みは別として、オープンガーデンによって多くの人の目に晒されることは、ガーデナーとして背筋の伸びる刺激的な体験であり、庭づくりに向き合う姿勢が大きく変わりました。

このお庭の物語は、まだ始まったばかりです。これから季節・年月を重ねるたびに、より一層深みを増していくことでしょう。景色がさらに醸成されたころ、再びここでオープンガーデンをできればなーとも思っております。

このような企画を快諾してくださったO様をはじめ、この日のためにお時間をつくってお越しくださったご来園の皆さま方、ライアーを演奏してくださったJさま、庭づくりを手伝ってくださった仲間たちには、本当に感謝です。

ありがとうございました!!

そして、これからも庭花 niwahana landscapes kyoto をどうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m

<2022/9/17 「循環と再生の庭」オープンガーデン>

オープンガーデンのお知らせ

京都市左京区下鴨で現在施工中(2022/5上旬完成予定)のナチュラルガーデン「循環と再生の庭」のオープンガーデンを開催します。

四季を感じる癒しと彩りの空間、高低ある柔らかい樹形の木々が織りなす里山(明るい森)の風景をベースとしながらも、おとぎ話の世界のような温かで居心地の良いお庭に、あなたを誘います。きっと、あなたの中のノスタルジーの琴線に触れることでしょう。

また、土地のもつポテンシャルを最大限に活かした土中環境への配慮や、廃材や再生材(コンクリート、レンガ、石など)を使った様々なガーデンアイテムも見どころです!

当ガーデンの設計・施工担当の、吉野ひろき(庭花 niwahana landscapes kyoto / ガーデナー)が、このお庭の見どころのご紹介、植栽のプランニング、土中環境への配慮(土の中の水や空気の動きまで)、生活の中でお庭をもつ意義、私の庭観など、多岐にわたるお話とともに、お庭のご案内をさせて頂きます。

日程:2022/5/21(土)、22(日)、29(日)

   全日とも、10:00~17:00(小雨決行)

   1時間ごとの事前予約制。

   (コロナ感染予防のため、人数制限をさせて頂きます。)

   見学はマスク着用にご協力願います。

   近隣にコインパーキングがありますので、お車でもご来場可。

   なお、スペシャル企画として、音楽家で当庭主のご友人小野純子さんによる

   ライアーコンサートを行います。

   2022/5/21(土)11:30~、14:30~、および5/29(日)11:30~ の3公演

   各回とも、20~30分程度を予定しています。

   ※ライアー:ハープのような弦楽器。

     ノスタルジックなこのお庭にとてもよくお似合いのライアーの美しい音色を、

     心ゆくまでお楽しみくださいませ。(こちらは雨天中止とさせて頂きます)

ご自宅のお庭づくりやリフォームを考えていらっしゃる方はもちろんのこと、植物やお庭めぐりがお好きな方、お散歩がてら、造園関係者など、ご興味・ご関心ある方でしたらどなたでもかまいません!

どうぞ、お気軽にご参加お申込みくださいね♪

(無理やりの営業活動などは、こちらからはしませんのでご安心ください。)

近隣には、下鴨神社(糺の森)や京都府立植物園、鴨川などがあります。

お天気がよろしければ、ご一緒にお楽しみくださればと思います!

お申込み方法:

 メール info@niwahana-kyoto.com

 または、インスタグラム @niwa87saku39 のDMでもかまいません。

 代表者のお名前、希望日時、参加人数を明記の上、お申し込みください。

 お申込の方には、順次個別に、現地のご住所などをご連絡させて頂きます。

 (個人宅のお庭のため、お申込み者の方だけにお伝えさせて頂いております点、

  ご了承ください。)

 細かいお時間のご予定はまだという方、とりあえずお申込み、という形でも構いません(#^^#)

 どうぞお待ちしております。

庭花 niwahana landscapes kyoto

ガーデナー:吉野ひろき

<2022/4/21 オープンガーデンのお知らせ>

雑木の庭は、オーケストラのよう

一気に春めいてきました。

気温が上昇すると、木々の新芽はぐっと膨らんできます。

さて、先月完成したお庭をご紹介します。

芝生がメインのこのお庭。

その芝生の片隅、和室前を中心に、こじんまりした和庭がポツンとあったのですが、なんとなく違和感があったので、このたびお庭のリフォームをご提案。和室からだけでなく、リビングからも木立が見えるよう、雑木を植えたしました。

景色のアクセントとして、石だたみを。

もともと灯篭へ向かって敷かれていた飛び石を、ところどころにあしらって。

では、このお庭のリフォーム状況を、ダイジェストで追ってみましょう。

まずは、リフォーム予定範囲の芝生を剥がしていきます。

ご主人が丁寧に管理されている芝生を剥がすのは、若干気が引けましたが…(^_^;)

そして石だたみをつくっていきます。

石仕事は、職人ごとに個性がでます。

でも、全体で統一されたリズム感が大事なので、そこに気を付けながら、

時折ポジションチェンジをしたりして、個性が偏らないように配慮しました。

今回使用したこの白い石は、岐阜県産の和良石。

錆がかった花崗岩。細かな加工がしやすく、しかも面が出ているので、とても使いやすい石でした。

さいきん庭師に人気の石なのがよくわかります(笑)

石だたみ制作の途中ですが、樹木を搬入です。

今回の現場は、搬入ルートが限られていたので、大きな木を入れるのが大変でした。

高さ5.5mのアオダモを、駐車場後ろのせまい階段を使って運び込みました。

そのほか、コナラ、シラキなど。

この住宅街は、地盤が固い地域。20~30センチほども掘れば固い基盤に当たります。

なるべく深くまでほぐし、樹木がしっかり根を張れるように配慮しました。

このような固い基盤の地ですから、やはり通気浸透水脈の造作は欠かせません。

下草を植えてマルチングをすれば完成です!

凹凸のあるナチュラルなラインの石だたみが、雑木の景になじみます。

既存の芝生との縁切りには、エッジ材と砂利を咬ませました。

これなら、芝生が入り込みにくいかと思います。

*******

作業のあいだ、毎日のようにチェロの演奏がきこえてきました。

旦那様は、元オーケストラの指揮者だったそう。

いろいろな楽器の音色を美しくまとめあげる指揮者。

雑木の庭も通ずるものがあるような気がしました。

新緑の季節になり、このお庭が一斉に芽吹き始めたころ、リビングからタクトを振って草木たちの音色に耳を傾けてくだされば幸いです。

素敵な物語を描かせていただき、ありがとうございました(*^_^*)

<2022/3/11 ”雑木の庭は、オーケストラのよう”>

ベルギーの街に想いを馳せて

今月初めに完成した京都市西京区O様邸のお庭。

ベルギー産のアンティークレンガをふんだんに使用させて頂いた、ヨーロピアンテイストを感じさせる空間に仕上げました。足元は、夏場シェイドガーデンとなるので、日陰に強いカラーリーフを主体とした宿根草(ホスタ、クリスマスローズ、ヤブコウジ、ヒューケラ、アジュガなど)を。

このお庭には、いろんな種類の桜が数本、モクレン、そして樹高5mを超えるハナミズキが2本生えてお互いに枝葉を絡ませて緑陰をつくっており、すでに素敵な雰囲気のある空間でした。なので、ハード面を整えれば、絶対さらに素敵なお庭になるという確信がありました。

まずは背景となるフェンスの制作からはじめました。

フェンスのあいだ4か所ほどに、レンガを積んだ柱のモニュメントを配置。

背景の景色のアクセントとして効いてますよね。

アイアンフックもつけてみました。ここにこぼれんばかりの花鉢でも掛けてくださればと思って。

ベルギーの街では、建物の窓という窓から競い合うように花鉢を飾られていた、というOさまのお話からヒントを得たのでした。

リビングからお庭へのアクセスは、もとは壊れかけた小さな縁側があったのですが、これを撤去し、ちょっと広めのアウトドアリビング的なデッキを造らせて頂きました。

90度ではない個性的な建物の外郭に合わせたデッキ。

大工ではない僕、板材の加工にかなり苦戦しました(笑)

でも実は、僕の曽祖父は長野は善光寺の宮大工だったそう(*´ω`*)

その血をひいているから、きっとできる!そう自分に言い聞かせて(笑)

また、お庭の一角には、景色のポイントとしてレンガのモニュメントを制作。

アンティーク感を出すため、目地の仕上げにはこだわりましたよ。

モニュメントは少しアールをつけて強度を高めるとともに、立体感と動きを出しました。

レンガって石同様に表情豊かでおもしろいなぁと思った瞬間です!

園路は、ピンコロ石、ボーン型(骨型)レンガ、コンクリート平板など、もともとお庭にあったものを使わせて頂きました。また、立水栓は完全オリジナルで創作させて頂きました。

掘削時に、土の下から排水桝を発見しましたので、そこを受け盤としてモルタルで制作…

このように、ディテールまで丁寧に手を入れさせて頂き、足掛け2ヶ月の工事は完了したのでした。

リビング正面のハナミズキの足元には、いろんな種類のクリスマスローズを忍ばせてみましたよ。

リビングからの眺めも素敵です(*^_^*)

イマジネーション溢れる素敵な空間づくりをさせて頂き、ありがとうございました。

*********

<2022/2/20 ベルギーの街に想いを馳せて>

変化からの進化。 2022 謹賀新年

 

(倒木更新の典型。枯死した木の上に落ちた種子からの芽生えが、次世代の森をつくっていく。屋久島にて。2009筆者撮影)

 2022年があけました。

 「コロナ」という世界を大きく揺るがすウィルスは、2年が過ぎた今もなお、変異を繰り返しながら世界に猛威をふるっています。私自身もよくわからないままに、メディアから入る情報だけを頼りに自分なりに行動を判断するしかありません。とりあえずワクチンも接種しましたが、どこまで効果があるのかは自分では全くわかりません。

 いろいろなことが制限されてきたこの2年間。その間に私は、いろいろなことを考えさせられてきました。

 しかし、変異したのはウィルスだけではありません。人々の考え方、生き方(ライフスタイル)、価値観…。いろいろなものも確実に「変異」しているように感じます。それに合わせて私自身も「変異」したなぁと思います。

 その「変異」をどう捉えるか。「変異」というと聞こえがあまりよくないですが、私はそれを「進化」と捉えてみようと思っています。

 2021年、“庭花”のスタイルは大きく進化した1年でした。庭の手入れを中心に考えていた年間スケジュールを根本的に見直し、庭づくりを積極的に組み込んでいきました。庭づくりをするのならば、植栽は必要不可欠。その植栽環境への配慮に特に情熱を注ぎました。過去に手掛けてきたお庭でも、植物の成長が芳しくないところは、改めてメス入れをし、土中環境の改善を試みました。(この技術に関しては、今後少しずつお話していこうかと思います(Instagramでは度々投稿しております)。私は愛知県のJinen Gardenさんからその多く(基礎)を学ばせて頂きました。土中環境の改善の重要性については、千葉県の造園家である高田宏臣さんが有名ですが、その影響を受けた造園家が日本各地で活躍しており、Jinen Gardenの江川聡さんもその一人です。江川さんには本当に感謝です。)

<高田宏臣さんの代表的な書籍「土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技」「これからの雑木の庭」>

 土中環境の改善、いわゆる土の中に空気や水が行き来できるような道(空隙)をつくってあげるだけで、植物の根系の発達は格段に良くなることが実感できました。おそらく、常にフレッシュな空気や水が土中を行き来することで菌根菌や好気性バクテリアが健全に生育し、それにより植物の根の成長ホルモンが活発になるのだと思います。私の経験ですが、京都の森では比較的普通に見られるコバノミツバツツジやヤマツツジ、ソヨゴ、アオハダ、シャシャンポ、ナツハゼなどを庭に植えるとすぐに樹勢がくだることが多く、その理由もわからず困っていました。しかし、通気水脈の造作をほどこし土中環境を整えると、これらの木々も健全な生育状態を維持できる傾向にあることがわかってきました(まだ時間経過が浅いので、今後も注意深く経過観察をしていくことが必要ですが)。また、表層のマルチングも大きい効果を上げていると思いました。木々の根もとにバーク堆肥や落ち葉などを敷きつめ、森林内の表層と同じような仮想A0層をつくってあげることで、夏場の根の温度上昇を防ぐと同時に乾燥も防ぎ、菌根菌やバクテリアの発達、分解微生物や昆虫類の生息をも促します。そうやって高木が順調に健全に生育をしていけば、その足元の中低木や下草類もすくすくと育っていきます。同じ科の植物同士でしたら、菌根菌を共生することもありうるかと思います。土壌が豊かになれば、落ちた種子からの発芽も率よく育つことでしょう。

 結局お庭もひとつの生態系であり、植えられている植物同士が密接に関係しあって生きています。そこにくる鳥や虫も、受粉や食餌をする生態系の一員として不可欠な存在です。そうやって生き物たちのいろんな関係性を意識し、お庭づくりを「自然環境づくり」として捉えれば、私ガーデナーとしてのお庭への向き合い方も大きく変わってきます。

 2021年はそんなことを改めて実感した一年でした。

 自然が好きでこの仕事に就いた。その原点を忘れずに。

 原点回帰と進化発展、そして技術の深化。その間をいったりきたりしながら、今年も私は歩み続けたいと思います。

 

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

庭花 niwahana landscapes kyoto 代表:吉野ひろき

<2022/1/3 変化から進化へ。2022 謹賀新年>

森の中の和モダンの庭(2)

さて、前回の続き。

(さて、…といいながら、前回投稿からずいぶん時間が経ってしまいました(笑))

植栽です。

3t車と4t車に積まれた樹木たちを、次々とお庭に。

まずはダイナミックな樹形のアオダモ。

お庭の中央にドーンと植え込みます。

コナラ、アカシデ、アオダモ、ヤマモミジ、ヤマボウシ…

大きな樹々が次々と空を飛び、所定の場所に収まっていきます。

空を飛んでいる段階で、植付位置、隣の木との距離感、木の向き・傾きなんかを

ある程度決めておくことが重要なんですよ(*’ω’*)

おおっ!一気に良い感じになってきました✨(≧▽≦)✨

雑木は、単体ではちょっと頼りない感じですが、複層に組み合わせてこそ生きてきますね。

早くも来年の芽吹きの季節が待ち遠しい♪

…高木を植えたら、あとはお庭のディテールを仕上げていきます。

UNISONの組積材(タウラ)を使ったベンチ。

駒寄垣(犬矢来)を彷彿させる細かな縦格子がとっても上品です。

天板は、諏訪鉄平石。

お客さまはお忙しいお方。

夏場でも散水を忘れることのないよう、タイマー式のドリップチューブを配管しました。

また、既存の玄関前からお庭へのつながりは、石だたみに。

最後に、2段式の縁側をつくれば、お庭の完成です!

中央のコンクリート平板は、ランダムな波模様で海をイメージ。

日本庭園の定番である「砂紋」を現代のマテリアルで表現してみました。

眺めるだけでなく、使える和モダンの庭の完成です!

秋冬は葉が落ち明るいお庭。

夏は葉っぱのベールに包まれ優しい木陰となるお庭。

四季をとおして様々な表情を見せてくれるお庭。

お庭はできた時が、オワリではなく、ハジマリ。

草木の成長とともに景色がどんどん変化・成長していくのが楽しみですね。

素敵な経験をまたひとつさせてくださり、ありがとうございました♪

<2021/12/13 森の中の和モダンの庭(2)>

森の中の和モダンの庭(1)

秋は早足。

ついこの間まで汗ばむ陽気だったのに、もう上着がいる寒さ…。

今日の雨で色づいた葉も散っていくのでしょうか。

さて、先日完成したお庭をご紹介します。

和テイストでまとめた雑木の庭、といえばしっくり来るでしょうか。

お庭の一角に織部灯篭を配置し、落ち着いた雰囲気に仕上げました。

既存の玄関前から石だたみを通じてお庭へと続きます。

お庭の中央は憩いのスペース。

コンクリート平板で意匠性をもたせて。

では、施工の様子。

最初はこんな感じでした。

大きくなりすぎた生垣がスペースの中央にあり、どうしたものかという…

さらに周辺は、アレチヌスビトハギ、アメリカセンダングサ、ヤブガラシ、ヘクソカズラなど、お庭にとって大敵な雑草が繁茂しており、管理に悩まされておりましたので…

まずはこれを伐採撤去していくことに。

木々の抜根と表層の剥ぎとりには、やはり重機が必要。

ということで、重機を入れるがために、フェンスとブロック塀を一部カット。

重機があれば本当に仕事が早い(*^-^*)

あっという間にさら地になりました。

さぁ、お庭をつくっていきますよ。

まずは境界部分。

アルミフェンスがかなり視認性の高いものでしたので、軽い目隠しのため、重ねるようにウッドフェンスを設置。

アルミフェンスの柱を利用して立込みました。

このウッドフェンスが、後々お庭の借景としてとても効いてくるんです!

お庭に、石を入れていきます。

お庭の中央のスペースには、模様のあるコンクリート平板を張りました。

ランダムながらもリズム感を意識して。

UNISONの Livio[ai]60 の 300角 と スリット 。

既存の玄関と駐車場からのアプローチは、大判の鉄平石でダイナミックに。

なんとなく、お庭らしくなってきましたね(*^_^*)

今回はここまで。

続編はまた次回お伝えしますね。

<2021/11/22 森の中の和モダンの庭 (1)>

ゆったり広々、木立に囲まれた心地よいお庭づくり(2)

前回の続きです。

土壌改良をしっかりしたら、植栽に入ります。

手では持てないほどの重さの木々を、続々と植え付けていきます。

どしゃぶりの雨の中、三重県の鈴鹿からも高木が到着です。

コナラ、アオダモ、ヤマボウシなど、4~6mクラスの大木が次々と空を飛びます、飛びます(笑)

あっという間に森が出来上がってきました!

6月といえども、暑い日は30℃を越えますので、植付はスピードが勝負。

根を乾かしてしまうと、木は一気に衰弱してしまいます💦

早くも木陰が心地よいな~(*^-^*)

レンガや石を使って、お庭の細かいラインを形作っていきます。

*****

6月はいったんここまで。

芝張りなどの作業を秋に残し、ひたすら水やりに明け暮れ、夏が終わるのを待ちました。

これ、8月上旬の様子。下草がちょっとずつナチュラルに繁茂してきましたよ(^_^)

*****

そして季節は秋。

芝張りなどの仕上げの作業に入らせて頂きました。

夏の間固くなった表層を重機で攪拌。

草の根なども除去し、土壌改良をしっかりと。

そして芝張りです。

芝は水はけが大事ですから、中央を膨らませ水たまりができにくい地形にします。

足もとに緑が入ると、一気にお庭らしくなってきますね!

芝生広場から和空間へと流れる通路のとちゅうに、アクセントとして石だたみを。

この石だたみ、表面排水を逃がすためのものでもあるんです。

ここは真ん中の芝生広場から急にせまくなるところ。

大雨時に流れて水みちになるといけないので、この石だたみの手前に横溝と縦穴を掘り、天然の排水口を設けたのでした。

↑こんな感じです。

また、お庭の片隅には、アンティークレンガと敷石でベンチを制作。

このように、細かいところの景色を修める手仕事を重ね、お庭全体の空間バランスを調整し・・・。

とうとう完成です!

レンガと枕木のエントランスを抜けると…

木立に囲まれるように芝生が広がります。

素敵なスペース✨

お客さまはお友達をたくさん呼んで、BBQをしたいと笑顔でおっしゃっていました(*^-^*)

石積みが見えるのはちょうど和室前。ここは飛び石と川砂利で足元を修め、和モダンテイストを感じらせる空間として演出しました。石積みとエキナセアの異コラボがまた、とっても素敵な風景になっていますね。

どこから見ても絵になるお庭。

このような素敵なお庭を造らせて頂き、素晴らしい機会をくださったF様には本当に感謝です!!

ありがとうございました m(_ _)m

<2021/10/24 ゆったり広々、木立に囲まれた心地よいお庭づくり(2)>

ゆったり広々、木立に囲まれた心地よいお庭づくり(1)

気がつけばもう10月後半。

今年もあっという間に終わりそうな勢いです💦

4月から三回に分けて施工させて頂いていた滋賀県大津市F様邸のお庭が、ようやく完成しました。

石積みを景色のワンポイントに。その島を中心に、花木があふれるように育つ、雑木と花の庭。

ひと夏を越え、草花は生き生きと成長してくれています。

大きな樹々も、植栽後すぐに来た暑い夏を乗り切り、なんとか活着してくれた様子。

ここに至るまでは、なかなかの長丁場でした。

*****

では、さら地がお庭になるまで、順を追ってダイジェストでご紹介しますね。

最初はこんな感じ…。今年の3月のことです。

でも、幸いにも、お客様のご親戚(設備屋さん)が重機で整えてくださっていたので、お庭のプランニングはイメージしやすかったです。

手前の低いところは駐車場にしたいということで…。

4月。まずはブロック塀をつくり、仮の駐車スペースを確保しました。

そして植栽適期までちょっと待ってからの6月。本題のお庭づくりの開始。

景色のポイントの石積みから入りました。

いわゆる「城積み」と呼ばれる積み方。弧を描くようなライン出しがとても難しかったです。

まさにお城みたいですね。これだけでも、なんだかワクワクしてきました。

お庭への導入部、エントランスづくり。

コンクリートレンガとコンクリート枕木をランダムに組み合わせた園路にしました。

もともとこのお庭にあった石を再利用して飛び石を据えました。左に見える石の塊は天然の排水口。1mほど穴を掘り、そこに石を積み上げて造った水の抜け道です。これだけ広いお庭ですから、表面排水をどこかにとっておくことが重要です。

植栽の準備。

水脈造作をしているところです。

塀際は土が詰まりがちになるので、横溝を掘り枝葉を敷きつめて水脈とします。

広いお庭ですので、なかなか全ぼうが見えてきませんね💦

今回はここまで。続きはまた今度ご紹介しますね。

<2021/10/17 ゆったり広々、木立に囲まれた心地良いお庭づくり(1)>

こもれびの駐車場

あっという間に10月。朝晩もずいぶんと気温が下がるようになりました。

この寒暖差が、木々の葉を徐々に色づかせていくのでしょう。

さて、先月後半に手掛けさせて頂いた雑木の庭をご紹介します。

駐車場をL字に囲むスペースをお庭に(*^-^*)

建物の東角~南面に位置し、リビングの正面にもあたるため、カーテンを開けるといつも見える景色。

既存のヤマボウシを生かしつつ、新たに樹高2~4m前後のアオダモ、ジューンベリー、シラキ、ソヨゴ、ヤマコウバシ、ドウダンツツジなどを植え、木々がそよぐ優しい空間を演出させて頂きました。

ブロック沿いには新たにウッドフェンスを設置。

緑の木々とウッドフェンス、とてもよく似合いますね!

では、施工状況をダイジェストで見ていきましょう。

…施工前はこんな感じでした。

ブロックで囲まれた花壇に、花木がちらほら。駐車場の後ろは砂利敷で、その中から木が何本か生えているだけ。

なんとなく寂しいなぁ、というK様のお気持ちもよくわかります。。。

囲まれた「花壇」というと、お花を植えなくてはならないようなイメージが強くなりますので、思い切って囲いを壊すことをご提案させていただきました。

砂利エリアとの間にあたるブロックを解体撤去。

そうすれば花壇部分と空間が一体となって繋がり、また、土の中を水や空気も行き来することも可能になります。

新たに土を追加し、バーク堆肥や牛糞堆肥、ピートモス、もみがら、パーライトなどを混ぜ込み、ふかふかの植栽基盤をつくります。

今回入手した真砂土が少し粘性が高い気がしましたので、川砂を混ぜ込んで固結を緩和させてみました。

そしてウッドフェンスを制作。

支柱はアルミ角柱、横板は京都産ヒノキ板。

これに防腐剤入り塗料を塗装すれば、耐久性は10年以上は全然問題ありません。

(数年に一度、再塗装(塗料の上塗り)をすることを推奨します。)

また、奥の駐輪場へのアプローチをレンガで制作。

アンティークレンガに白目地。出来立てなのに落ち着いた味わい深い雰囲気になりました。

そして植栽をしていきます。

ところどころに縦穴を掘り竹筒を設置し、生育環境を整えます。

これ、水や空気が、木の根深くまで到達するように造作したもの。

このように、植えた木々のあいだにも縦穴と横溝を掘り、竹筒や枝葉・石などを入れて通気水脈をつくります。

ここに降った雨水は、表層を流れ落ちるのではなく、凹んだこの横溝を伝いやがてどこかの縦穴へと導かれます。たっぷりの水を吸った根は、成長が半端なく良いように感じます。

樹木を植えつけ、通気水脈をこしらえたあとは、宿根草やグランドカバープランツを植えていきます。

下草の葉っぱの色・形に変化をもたせ、一年中彩りが楽しめるようなコーディネートをさせて頂きました。

下草を植え、最後に表層が見えている部分にマルチングをほどこせば…

完成です!!

建物の格を上げる、流れるような木々の陰影。

ウッドフェンスもまた景色を引き締めてくれています!

フェンスの足元を少し空け、下草がこぼれ出てくれるように誘いました。

これなら、道行く人も楽しむことができますね。

<2021/10/4 “こもれびの駐車場”>

緑に包まれたレンガのお庭

夏から秋へ…季節は日一日と変化していくこの時期。

服装が難しい季節でもありますね。

さて、8月末から手掛けていたお庭がまたひとつ完成しました。

緑に包まれたレンガのお庭です。

もともとあったおおきな木々(シラカシ、リキュウバイ、コブシなど)を残し、その木陰にレンガの休憩スペースとをつくり、ぐるり囲んだ積みレンガ沿いに彩り豊かな宿根草をたくさん植えこみました。

このお庭、リフォーム前はこんな雰囲気でした。

南東角に生えているリキュウバイと、南西角に生えているシラカシが、林床への日照をほぼ一日遮っているため、ホスタ、ツワブキ、アジサイなど、日陰でも育つものしか残っていない状況でした。

この雰囲気も決して悪くはないのですが…

お庭でティータイムを過ごしたいのと、お花を育てて愛でたい、という奥様のご希望を叶えるため、リフォームさせて頂くことになりました(*^-^*)

お庭に大きな影を落としているシラカシとリキュウバイは、思い切って枝数を減らし、お庭の中央に日当たりの良い空間を確保しました。

一気に明るくなってきました(*’ω’*)

レンガのエリアをどこまで広げるか、土留めの積みレンガをどのラインで形作るか、奥様と何度も話し合いながら、決めていきました。試しに並べてみて、お部屋から確認してみたり、玄関方向から眺めてみたり…

アクセントに正方形の花台を。

今回使用させて頂いたレンガは、UNISONのブルディベイパー。3色を5:3:2でミックス。

基礎砕石(クラッシャー)の上にサンドクッションで据付。(端のレンガのみモルタルで固定)

これでしたら雨水は土中に浸透しますので、樹木にとても優しいつくりです!

ホワイトセメントを使った目地。目地モルタルを使っても良いのですが、ホワイトセメントと砂を混ぜ合わせたモルタルのほうが、時間が経つと味が出るように思います。

土中環境づくり。

40㎝ほど縦穴を掘り竹筒を差し込んで、通気水脈を造作。

これにより地下深くまで空気や水が行き来しますので、樹木の生長がとても健全になります。

また、積みレンガ沿いは水が留まりがちですので、横溝をつくり枝葉を敷きつめておきました。

そして最後に植栽をして完成です!

カラーリーフがレンガに映えますね。

既存の樹木や草花が普通のグリーン系のものばかりでしたので、斑入りや明るいグリーン、銅葉のものを意識して植えさせて頂きました。

これだけスペースができれば、ちょっとしたテーブルとイスはおけそうですね。

もともとお庭にあったテラコッタ風のコンクリート平板も再利用させて頂きました。

お洒落なデザインがアクセントに効いてますね!

緑に包まれた上質な空間が出来上がりましたよ。

来春になり、今回植えた低木や宿根草が自由に伸び始めれば、よりナチュラルな空間となることでしょうね。

素敵なガーデンリフォームをやらせていただき、ありがとうございました(*^-^*)

こんな事務所で働きたい

長梅雨がすでに恋しくなるほど、暑い日々が続いていますね。

でも、今日は久しぶりに雨の日でした…。

いつもなら雨だと憂鬱になるのですが、植物にとって“恵みの雨”と思うと、

気持ちは晴れやかでした(^_^)

さて、先月完成したお庭をご紹介。

京都市南区にある勝田水道株式会社さんの事務所前庭です。

最初のご相談では、「花壇をつくってほしい」だったのですが…

勝田社長さんとお話を進めているうちに、

「事務所っぽくしたくないんですよね」という言葉にピンときました(笑)

「それなら思い切って木をたくさん植えましょう。」

こんなナチュラルな事務所前庭になりました(*^_^*)

さいしょ下見させていただいたとき、

木目調の入口扉と木の看板、そしてランプ調の照明が目に入り、

これに合うような景色にしたいと思ったのでした。

では、いつものように、施工ダイジェストを見ていきましょう。

ポーチは温かみのある切り石で演出することに…。

長さ1.8mの階段石を、チェーンブロックを使って据えていきます。

板石は角をエイジング加工し、他の古材と雰囲気を合わせました。

ちょっとしたひと手間が、美しい景色に繋がります。

植栽エリアと舗装エリアの縁切りはアンティーク耐火レンガを積みました。

少し凹凸感を出すように白目地を入れ、レトロで優しい雰囲気に仕上げていきます。

そして植栽。

西向きの庭ですので、夏場の直射に耐えられるような樹種をチョイス。

木と木が互いに空間を分け合っているかのように、動きを出して組み合わせていきます。

高木の足元には、カラーリーフ系の低木や宿根草を添えて。。。

舗装部分は、ただのコンクリートでは味気ないので…

白セメントを加えた三和土風の土間仕上げにしました。

時間の経過とともにより味わい深くなっていくことでしょう。

木々もまた、それぞれが空間を探しながら、日を求めながら、伸びていくことでしょう。

「なんか、ジブリっぽい雰囲気がいいわぁ」と社員さん。

出来立てのはずなのに、どこか懐かしく優しい。和でも洋でもない景色。

確かに、ジブリの世界観を感じるかもしれませんね(*’ω’*)

石とレンガと植栽が奏でるやさしい物語のお庭が、またひとつ生まれました。

<2021/8/3 “こんな事務所で働きたい”>

アンティーク&カントリー調のボーダーガーデン

今年の梅雨は本当に長いですね。
梅雨入りしたのが5月中旬。

五月晴れらしい好天の日々も少ないまま、もう7月になりましたが、

まだまだ梅雨の終わりは見えてきません💦

今回は、ちょうど梅雨入りしたころに完成した

お庭のリフォーム案件(滋賀県大津市K様邸)をご紹介します(*^▽^*)

ここのところよく使っているアンティーク耐火レンガに、

淡いパステル調のウッドフェンスを枠とした宿根草ガーデン。

もとはといえば…、大きくなりすぎたコニファーが並ぶこのお庭を、どうすれば素敵になるのか、というご相談。

一時期流行ったコニファー類。植えた時は可愛らしいのですが、

手入れをしないまま放置しているとエライことになっているパターン、

最近よく見ます。

ゴールドクレストやヨーロッパゴールドなどの西洋のコニファー類は、成長が早いうえに

根が浅いので、強風時に倒れるといったお話もよくあります。

定期的に手を入れて大きさをコントロールしていれば問題ないのですが…。

いずれにせよ、K様のお庭では、お隣の駐車場に細かい古葉が落ちてお掃除が大変、

といったこともあり、撤去させて頂くことにしました。

では代わりに何で目隠しをすべきか…??(*’ω’*)

既存のフェンスに沿って、アンティークレンガを積んでいきます。(雨の中…(^_^;))

ウッドフェンスも取り付けるため、既存のフェンス基礎にコア抜きし、アルミ支柱を立込みました。

段違いでレンガを積み、花壇に変化をつけていきます。

このアンティーク耐火レンガ、色や形がそれぞれ微妙に異なるため、

ひとつひとつよく吟味しながら、バランスよい色味で積んでいきます。

目地に白セメントを注入すれば、可愛さアップ💛

既存の門塀の色ともマッチして、とても自然な仕上がりになりました( *´艸`)

ウッドフェンスは、グラスグリーンとクリームホワイトをミックスさせた淡い色合いに。

アンティーク感を出すため、塗料を何回も重ねたりこすったり引っ張ったり…

板の角もすべて削り、摩耗感を演出しました。

フェンスを取り付けたら、植栽をしていきます。

アオダモ、ヤマボウシ(ウルフアイ)、ナツツバキなどを両端のアクセントに配置。

真ん中は、色とりどりのカラーリーフ系を含めた宿根草や低木類をふんだんに植えこみました。

駐車場からの様子。

玄関扉の優しい雰囲気とも合うウッドフェンスの色合いが、とても可愛いですね。

「とっても可愛くて大満足!」とK様。

花壇内の土中環境も配慮して整えていますので、お水さえきちんとあげてくだされば

きっと花木はすくすくと育つことでしょう。

これが、土中環境の整備状況です。

竹や枝葉を敷き、埋め込み、通気水脈の造作をおこなっています。

地面に降り注いだ雨やお客様の散水は、この枝葉や竹筒を伝って、地中そして根へと

ゆっくり浸透していくのです。

先日K様から送られてきたお写真です。

土が見えないほどにまで、下草が繁茂していますね!(ピンクのお花は矮性のガウラ)

ここまで茂ってくれれば、雑草が生える隙間もほとんどありませんし、

植物どうしが互いに影をつくりあい、根元への直射や根の乾燥を防いでくれますよね!

いろんなお花が咲くアンティークテイストなナチュラルガーデン(*^-^*)

こんなお庭はいかがでしょうか?

<2021/7/6 “アンティーク&カントリー調のボーダーガーデン”>