京町家に、令和の風を。

梅雨が明けたと思ったら、猛暑酷暑の日々。

自然はなんて厳しいのでしょうか。

さて、先々月から先月(になってしまいましたが…(-_-;))手掛けさせて頂いた

和庭のリフォームをご紹介します。

灯篭や手水鉢などは、既存のものを活用。くねったマツの樹形が印象的です。

昭和の中期頃(推定)につくられた京町家の中庭。

少しの間誰も住まわれていなかったこともあり、ずいぶんと荒れていました。

灯篭や手水鉢などは上品なものがあったので、

メス入れをすれば絶対に良くなる、そう確信に似た思いがあり、

今回のリフォームを喜んでお引き受けさせて頂きました。

まずは不要な草木を抜き、傾いた石を起こしていきます。

新しく縁側風のウッドデッキができますので、

お庭全体のバランスを見ながら、飛び石やつくばいの位置を移設します。

こうした石の移動は、2人いるからこそできる力仕事。
昔の飛び石って結構分厚くて、見えているのは氷山の一角。掘り起こしてみてびっくりすること多々あり(笑)

下り蹲(つくばい)は、くねったマツのすぐ下までセットバック。

手水鉢を囲む石組みも、丁寧に作り直しました。

風格が出ました。

手水鉢は、手前に水がこぼれるよう、少し手前へかしげて据え付けるのが基本です。

通路は、飛び石の移設だけでは面白くありませんので、あいだに延段をはさんで、

デザイン性を持たせ…。

飛び石の流れ(ライン)を残しながら、細かい川石を敷きつめた延段をつくります。

梅雨時でしたので、ブルーシートで屋根養生をおこない、その下で作業。

シートの下は蒸し暑く、汗だくです。

今年の長梅雨には本当に悩まされました…(>_<)💦

そして植栽。

ヤマモミジ、ドウダンツツジや足もとに山野草などを新たに入れました。

お庭のスペースを考えながら、見合った樹形の木を選んできます。

飛び石周りは砂利を敷き詰めるのですが、今回、

雑草対策として砂利下に固まる土舗装をさせて頂きました。

「ガンコマサ」という商品。

これは硬化剤の入った真砂土でして、

コテで均一に敷均し、よく転圧して散水すれば固まる、という資材。

雨水は地下浸透するのに草は生えない、という素晴らしいモノなのです。

ローメンテナンスのお庭には必須かもしれませんね。

そして完成です!

上品な灯篭と個性的な樹形の松、そして蹲、延段がとても印象的なお庭になりました。

縁側風のウッドデッキに合わせた紀伊青石の沓脱石が効いています。

足元はカラーリーフ系の下草を入れて明るい雰囲気に。

アベリアホープレイズ、アサギリソウ、ヒューケラ、ウェストリンギア、ギボウシ、

セイヨウイワナンテン“レインボー”、アジュガなど。

明るい下草や砂利を入れることで、和庭の古臭さを払しょく。

令和の新しい風を感じる中庭になりました。

ローメンテナンス、四季感、快適性、癒し、彩り、可愛さ、オシャレ…

京町家の中庭ですが、もはや求められる価値観は時代とともに変わってきています。

京都らしさを損なうことなく、時代に即した表現をし続ける。

これからもきっと、私たちガーデナーに求められてくることでしょう。

素晴らしい機会を、ありがとうございました。

<2020/8/15 “京町家に令和の風を”>